12月29日

(どうしてきょうなんだ)

どうして今日なんだ

(へやのまんなかでむかいあってる)

部屋の真ん中で向かいあってる

(そんなめをしてぼくをみないで)

そんな目をして僕を見ないで

(みじたくをしたのにむだにするのかい)

身支度をしたのに無駄にするのかい

(ひとつとしをかさねもらったことば)

ひとつ歳を重ね、もらった言葉

(もうおわりにしたいだった)

「もう終わりにしたい」だった

(わざわざそんなことをいいにきたのかい)

わざわざそんな事を言いに来たのかい

(きづけなかったどうかせんただほうかいするるいせん)

気づけなかった導火線　ただ崩壊する涙腺

(おなじことはくりかえしません)

「同じことは繰り返しません」

(だきしめながらくちてゆくすんぜん)

抱きしめながら朽ちてゆく寸前

(ねえなんでもするからさ)

「ねえ、何でもするからさ」

(いつもそんなことしかいえないんだ)

いつもそんなことしか言えないんだ

(せいちょうもなにもくそもないあいそもつかすところすらない)

成長もなにもクソも無い　愛想もつかす所すらない

(でもまだいやだよ)

でもまだ嫌だよ

(どうしてきょうなんだおわれるわけないだろ)

どうして今日なんだ　終われる訳ないだろ

(うそだとわらえよどこにもいくなよ)

嘘だと笑えよ　何処にも行くなよ

(わすれられないさいていなたんじょうび)

忘れられない最低な誕生日

(そういえばあげたとけいをつけていなかった)

そういえばあげた時計をつけていなかった

(そんなささいなことにはきづけてしまうのに)

そんな些細な事には気づけてしまうのに

(いまのいままできみのなにをみてすごしていたのだろう)

今の今まで　君の何を見て過ごしていたのだろう

(おきっぱなしのぱじゃまいつものはぶらし)

置きっ放しのパジャマ　いつもの歯ブラシ

(へああいろんしわになったしーつも)

ヘアアイロン　シワになったシーツも

(いつもみたいにへやのあちこちで)

いつもみたいに部屋のあちこちで

(まだちらかっているのにこんなにどうするの)

まだ散らかっているのに　こんなにどうするの？

(どうしてきょうなんだおわれるわけないだろ)

どうして今日なんだ　終われる訳ないだろ

(うそだとわらえよどこにもいくなよ)

嘘だと笑えよ　何処にも行くなよ

(わすれられないだろ)

忘れられないだろ

(にかいのまどからみえるでていったうしろすがたは)

二階の窓から見える出て行った後ろ姿は

(はてしなくとおくにどととどかない)

果てし無く遠く二度と届かない

(つたわっていないけどとくべつだったのに)

伝わっていないけど特別だったのに