202 feat.泉まくら

(２０２ごうしつさようなら)

202号室 さようなら

(このへやのはるのにおいもおもいでになるでしょう)

この部屋の春の匂いも思い出になるでしょう

(ふたつならんだはぶらし)

二つ並んだ歯ブラシ

(わたしにはおおきすぎるてぃーしゃつ)

私には大きすぎるTシャツ

(しぇーびんぐふぉーむも)

シェービングフォームも

(つかえないからもえるごみにだそう)

使えないから 燃えるゴミに出そう

(あまいにがいからいすっぱい)

甘い、苦い、辛い、酸っぱい

(いろんなきもちあじわって)

色んな気持ち味わって

(むかしよりすこしまるくなったよ)

昔より少し丸くなったよ

(だんだんすきになって)

だんだん好きになって

(どんどんだめになった)

どんどん駄目になった

(きみのおさがりのもうふがあたたかすぎたせい)

君のお下がりの毛布が暖か過ぎたせい

(あおいひびがいつまででもつづくなんておもっていた)

青い日々がいつまででも続くなんて思っていた

(おさなすぎるわたしたちにふるどしゃぶり)

幼すぎる私たちに降る土砂降り

(ひどいめまい)

酷い目眩

(あしくびまでのふかさあんしんしてはしゃいでいた)

足首までの深さ安心してはしゃいでいた

(わかりやすいしぐさでいつもかわいいふりをしていた)

分かりやすいしぐさでいつもカワイイふりをしていた

(あわになってきえようと)

泡になって消えようと

(ありったけのねつりょうできみをみたこと)

ありったけの熱量で君を見たこと

(そんなのにかぎってかんたんにはばれないんだもんな)

そんなのに限って簡単にはバレないんだもんな

(いつまでたってもゆずれなかったじぶんのものさし)

いつまでたっても譲れなかった自分のものさし

(たいくつになっちゃってふたりしてなげたさじとおくとおく)

退屈になっちゃって二人して投げたさじ 遠く遠く

(もうあのあまいのもすくえない)

もうあの甘いのも掬えない

(むこうでまつあたらしいはいけいに)

向こうで待つ新しい背景に

(きみをかさねることもない)

君を重ねることもない

(なのにおもいだすのはおなじひ)

なのに思い出すのは同じ日

(あしたはどこでだれのゆめをみているだろう)

明日はどこで誰の夢を見ているだろう

(わたしたちはみずにぬれたろうそくみたい)

私たちは水に濡れたロウソクみたい

(さようならすらいえないまま)

さようならすら言えないまま

(あっけないんだねこんなことって)

あっけないんだね こんなことって

(どっかでわかっていたなら)

どっかで分かっていたなら

(うたってあげるさよなら)

歌ってあげる さよなら

(いまさらだけどかくさずに)

今更だけど隠さずに

(ふしぎとひびくなちゅらるに)

不思議と響くナチュラルに

(ぬるいひざしにだまされて)

ぬるい日差しに騙されて

(だんぼーるになにをつめた)

段ボールに何を詰めた?

(このまちにはかえらないよかえれないよ)

この街には帰らないよ 帰れないよ

(わるいゆめからさましてよ)

悪い夢から醒ましてよ