悪人

(このめでみえてるものだけ)

この目で見えてる物だけ

(ぼくのきぼうはそれだけで)

僕の希望はそれだけで

(ないたりわらったりはわるいことで)

泣いたり笑ったりは 悪いことで

(しんだりしてもいけないんだと)

死んだりしてもいけないんだと

(ああうたがいをしらないひとばかり)

ああ 疑いを知らない人ばかり

(けがれをしらないわだかまり)

穢れを知らない蟠り

(ふこうになることはゆるしません)

不幸になる事は許しません

(わたしのためのぶんしんだから)

私のための分身だから

(えぇなれというならおきのめすものに)

えぇ なれと言うならお気の召すモノに

(くずにもごみにもなるよ)

屑にも塵にもなるよ

(このせかいはきれいだって)

この世界は綺麗だって

(よごれたものはないんだって)

汚れたものは無いんだって

(しあわせですしあわせです)

幸せです 幸せです

(しあわせですころされてもほんもうです)

幸せです 殺されても本望です

(きもちがわるいからいいって)

気持ちが悪いからいいって

(ぼくにはわからないんだって)

僕にはわからないんだって

(おしえてよおしえてよ)

教えてよ 教えてよ

(おしえてよおしえてよ)

教えてよ 教えてよ

(もっともっともっと)

もっと もっと もっと

(はみだしてるならもとのれつにもどしてあげなくては)

はみ出してるなら 元の列に戻してあげなくては

(ああもっとそれちゃった)

ああ もっと逸れちゃった

(もうすくいようのないできそこないだな)

もう救いようのない出来損ないだな

(ねぇそんなこといわないでぼくだって)

ねぇ そんなこと言わないで 僕だって

(できるならあなたがたのように)

出来るならあなた方のように

(へいぜんとひとをころしあるく)

平然と人を殺し歩く

(そんなにんげんになりたいんだから)

そんな人間になりたいんだから

(まぁなにをいってもいじょうでかたづく)

まぁ 何を言っても異常で片付く

(みにくいものにはふたをしよう)

醜いものには蓋をしよう

(どうせりかいもできないんだから)

どうせ理解も出来ないんだから

(きやすくふれないで)

気安く触れないで

(ああもうそのじそんしんのかてになることに)

ああ もう その自尊心の糧になることに

(つかれちゃってんだわ)

疲れちゃってんだわ

(ああひとのためいきることそれすなわち)

ああ 人のため生きること それ即ち

(ぼくのけつえきたちからだすだち)

僕の血液たち 身体巣立ち

(だれかのこうふくつくるわだち)

誰かの幸福 作る轍

(ぜんしんぜんれいしぼりとられ)

全身全霊 搾り取られ

(からからのかすでもあんたにゃかなわん)

カラカラのカスでも あんたにゃ敵わん

(どうしてほしいかいえよ)

どうして欲しいか言えよ

(このせかいはきれいだって)

この世界は綺麗だって

(よごれたものはないんだって)

汚れたものは無いんだって

(しあわせですしあわせです)

幸せです 幸せです

(しあわせですころされてもほんもうです)

幸せです 殺されても本望です

(きもちがわるいからいいって)

気持ちが悪いからいいって

(ぼくにはわからないんだって)

僕にはわからないんだって

(おしえてよおしえてよ)

教えてよ 教えてよ

(おしえてよおしえてよ)

教えてよ 教えてよ

(もっともっともっと)

もっと もっと もっと