守れない約束の交わし方

(ぼくらがきっとわらったあのひはそうだ)

僕らがきっと笑ったあの日はそうだ

(いったんだきみがいればいいな)

言ったんだ　君がいればいいな

(とおいそらのしたでまっててよなんてさ)

「遠い空の下で待っててよ」なんてさ

(ってないてそらがずっとあおかった)

って泣いて空が ずっと青かった

(わからないでいいから)

分からないでいいから

(ぼくじゃなくていいから)

僕じゃなくていいから

(きぼうもなくていいから)

希望もなくていいから

(ってさいえてたらな)

ってさ言えてたらな

(しょうもないのにばか)

仕様もないのにばか

(もどらないことも)

戻らないことも

(あぁじつはわかってたんだ)

あぁ 実は分かってたんだ

(ぼくしかみえない)

僕しか見えない

(やくそくのひとつもぼくらはいつしかこばんだ)

約束の一つも僕らはいつしか拒んだ

(いっていたいまがあればいいんだ)

言っていた「今があればいいんだ」

(なんてうそはことばをえらんではなすのだ)

なんて嘘は言葉を選んで話すのだ

(うなずくしか)

頷くしか

(まどぎわのひびのこびんにいけたいりちんか)

窓際のひびの小瓶に生けた一輪花

(そういえばみずがえはさいごいつだった)

そういえば水替えは最後いつだった

(ちいさなものもだいじにするのすきだよ)

「小さなものも大事にするの好きだよ」

(うらぎったな)

裏切ったな

(かわいそうだったかな)

かわいそうだったかな

(きみがいないとなんてさいまじゃいえないのだ)

君がいないとなんてさ 今じゃ言えないのだ

(でもくちにしたらいがいにうれしがるかな)

でも口にしたら意外に嬉しがるかな

(ひにくにもそらはきょうもあおい)

皮肉にも空は今日も青い

(どうせならわすれてでかけようか)

どうせなら忘れて出かけようか

(ぐらいいえばよかったかな)

ぐらい言えばよかったかな

(ことばにおいてきみをさがして)

言葉に置いて君を探して

(あまぐもさえきれいにみえていく)

雨雲さえ綺麗に見えていく

(めんどうくさそうにおそくあるく)

面倒くさそうに遅く歩く

(ほはばにみあったためいきをつくんだって)

歩幅に見合ったため息をつくんだって

(じゃあどうやってきみをだきしめればいい)

じゃあどうやって君を抱きしめればいい？

(ねぇ)

ねぇ

(ありがとういがいでおしえてよ)

ありがとう以外で教えてよ

(わらったかおでおこってよ)

笑った顔で怒ってよ

(わからないでいいから)

分からないでいいから

(みずもやったよほら)

水もやったよ ほら

(せめてだって)

せめてだって

(かれたならちゃんとなけるといいな)

枯れたならちゃんと泣けるといいな

(はれすぎたそらのした)

晴れすぎた空の下

(きみとやくそくしたばしょでさ)

君と約束した場所でさ

(つまんないってつよがりして)

つまんない！って強がりして

(もがいてのこるのはこうかいで)

もがいて 残るのは後悔で

(もうぜんぶがわからないままだよ)

もう全部が分からないままだよ

(なんでうたってるんだろう)

なんで歌ってるんだろう

(ねぇきこえているならば)

ねぇ 聞こえているならば