怖い話《いじめの復讐》

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問題文
(じまんじゃないが、けんないでもごほんのゆびにはいるしんがくこうにぼくはいた。)
自慢じゃないが、県内でも五本の指に入る進学校に僕はいた。
(ようしょうきからほんをよむのがすきだったし、べんきょうもきらいじゃなかった。)
幼少期から本を読むのが好きだったし、勉強も嫌いじゃなかった。
(べんきょうしろなんていうおやではなかったけれど、)
勉強しろなんていう親ではなかったけれど、
(ぼくがてすとでいいてんをとるとよろこんでくれるすがたがぼくはうれしかった。)
僕がテストでいい点を取ると喜んでくれる姿が僕は嬉しかった。
(じまんのむすこだなんてどこでもいってくれるりょうしんがだいすきだった。)
自慢の息子だなんてどこでも言ってくれる両親が大好きだった。
(こうこうまではわりとへいわながっこうせいかつをおくっていたんだけど、)
高校までは割と平和な学校生活を送っていたんだけど、
(こうこうにねんのときにやまぐちというやつにめをつけられた。)
高校二年の時に山口という奴に目をつけられた。
(こいつはいけめんでゆうとうなまでとおっていたんだけど、)
こいつはイケメンで優等生で通っていたんだけど、
(ひょうりがはっきりしているやつで、うらではいじめをやっているのはゆうめいだった。)
表裏がはっきりしている奴で、裏ではいじめをやっているのは有名だった。
(くらすがえでおなじくらすになったのがうんのつきで、ぼくはやまぐちにめをつけられた。)
クラス替えで同じクラスになったのが運の尽きで、僕は山口に目をつけられた。
(とりまきとともにさいしょはいじるていどだったのが、)
取り巻きと共に最初はいじる程度だったのが、
(ひにひにえすかれーとしていった。)
日に日にエスカレートしていった。
(ぼくもていこうはしたけど、ていこうすればするほどぼうりょくはかれつさをましていった。)
僕も抵抗はしたけど、抵抗すればするほど暴力は苛烈さを増していった。
(せんせいにうったえようとしたけど、”あること”がわかりぼくはそれができなかった。)
先生に訴えようとしたけど、”あること”が分かり僕はそれができなかった。
(ぼくのちちおやのちょくぞくのじょうしがなんとやまぐちのちちおやだった。)
僕の父親の直属の上司がなんと山口の父親だった。
(だからことをおおきくすればちちにめいわくがかかるとぼくはたえることにした。)
だから事を大きくすれば父に迷惑がかかると僕は耐えることにした。
(いじめにたえてべんきょうにうちこんでいたんだけど、)
いじめに耐えて勉強に打ち込んでいたんだけど、
(それがぎゃくにやまぐちのげきりんにふれた。)
それが逆に山口の逆鱗に触れた。
(すべてのきょうかでやつをうわまわったからだ。)
全ての教科で奴を上回ったからだ。
(いじめられっこにせいせきにまけたというやつのぷらいどをきずつけたらしく、)
いじめられっ子に成績に負けたという奴のプライドを傷つけたらしく、
(さらにいじめはえすかれーとした。)
更にいじめはエスカレートした。
(するとほこさきはふたつかのいもうとまでにおよんだ。)
すると矛先は二つ下の妹までに及んだ。
(とうじちゅうさんでじゅけんをひかえていたいもうとをどこでしったのか、)
当時中三で受験を控えていた妹をどこで知ったのか、
(やつはいもうとをsnsのうらあかでひぼうちゅうしょうしはじめた。)
奴は妹をSNSの裏垢で誹謗中傷し始めた。
(ぱぱかつをやっているだのなんだのとさわぎたて、)
パパ活をやっているだのなんだのと騒ぎ立て、
(あることないことをふいちょうしてまわった。)
あることないことを吹聴して回った。
(ばすけぶでまじめにがんばっていたいもうとからはゆうじんがはなれ、えがおがきえていった。)
バスケ部で真面目に頑張っていた妹からは友人が離れ、笑顔が消えていった。
(そうしていもうとはひきこもるはめになった。)
そうして妹は引き籠るはめになった。
(さすがのぼくもそれにはだまっていられずやまぐちをさけびだんしたが、)
流石の僕もそれには黙っていられず山口を叫弾したが、
(しょうこをだせのいってんばりにどうすることもできなかった。)
証拠を出せの一点張りにどうすることもできなかった。
(やつがうらあかととりまきをつかってぼくやいもうとのひぼうちゅうしょうしているのはあきらかだったけど、)
奴が裏垢と取り巻きを使って僕や妹の誹謗中傷しているのは明らかだったけど、
(ぶってきしょうこをえることがぼくにはできなかったからだ。)
物的証拠を得ることが僕にはできなかったからだ。
(それでもぼくはやまぐちにくいさがった。)
それでも僕は山口に食い下がった。
(いもうとのあだをとってやりたかった、それだけだった。)
妹の仇を撮ってやりたかった、それだけだった。
(しかし、ぼくはやまぐちにぼこぼこにされ、あげくこうしゃうらのかいだんからつきおとされた。)
しかし、僕は山口にボコボコにされ、挙句校舎裏の階段から突き落とされた。
(さんかいからおちてしばらくいしきをうしなっていたようだけど、)
三階から落ちて暫く意識を失っていたようだけど、
(さいわいにもぼくはけがひとつなかった。)
幸いにも僕は怪我一つなかった。
(そんなことがあって、ぼくはじぶんのむりょくさをのろった。)
そんなことがあって、僕は自分の無力さを呪った。
(なにもできない、そんなじぶんがくやしかった。)
何もできない、そんな自分が悔しかった。
(やまぐちはそれからゆうめいだいがくにすすみ、ゆうめいきぎょうにすすむというはなしをあるひきいた。)
山口はそれから有名大学に進み、有名企業に進むという話をある日聞いた。
(にくしみがつのるなか、ぼくはぼうぜんじしつのままなにをするわけでもなくすごしていた。)
憎しみが募る中、僕は呆然自失のまま何をするわけでもなく過ごしていた。
(やまぐちのはなしをみみにしてからしばらくして、まちじゅうでぐうぜんやまぐちをみかけた。)
山口の話を耳にしてから暫くして、街中で偶然山口を見かけた。
(ぱりっとしたすーつにみをつつみ、)
パリっとしたスーツに身を包み、
(いかにもえりーとといういでたちでまちをかっぽしていた。)
いかにもエリートという出で立ちで町を闊歩していた。
(そのすがたをみたとき、いいしれぬさついのようなものがわきあがった。)
その姿を見た時、言い知れぬ殺意のようなものが沸き上がった。
(ぼくはやまぐちのまえにたちふさがるようにすがたをあらわすと、)
僕は山口の前に立ち塞がるように姿を現すと、
(やまぐちはぼくをみてかなりおどろいていた。)
山口は僕を見てかなり驚いていた。
(ぼくはなにもことばをはっすることなく、やまぐちをただただにらんでやった。)
僕は何も言葉を発することなく、山口をただただ睨んでやった。
(じぶんをいじめていたやつにふくしゅうされるとおもったのか、)
自分をいじめていた奴に復讐されると思ったのか、
(やまぐちはそのばからにげるようにたちさった。)
山口はその場から逃げるように立ち去った。
(それからというもの、ふしぎとぼくはやまぐちをみかけることがおおくなった。)
それからというもの、不思議と僕は山口を見かけることが多くなった。
(いや、むいしきにやつをさがしていたのかもしれない。)
いや、無意識に奴を探していたのかもしれない。
(やつはぼくをみるたびにおおいにおびえていた。)
奴は僕を見る度に大いに怯えていた。
(やつのせいこうのうらに、ぼくをいじめていたというかこがある。)
奴の成功の裏に、僕をいじめていたという過去がある。
(それがろけんするのがおそろしかったのだろう。)
それが露見するのが恐ろしかったのだろう。
(ぼくをみてにげまどうやまぐちのすがたがなによりもつうかいだった。)
僕を見て逃げ惑う山口の姿が何よりも痛快だった。
(まるでたちばがぎゃくてんしたようなゆうえつかんをぼくはおぼえた。)
まるで立場が逆転したような優越感を僕は覚えた。
(しだいにやつれていくやまぐちをあざわらうかのようにぼくはやまぐちのまえにすがたをあらわしつづけた。)
次第にやつれていく山口を嘲笑うかのように僕は山口の前に姿を現し続けた。
(ことばはなにひとつかけない。ことばなんていらない。)
言葉は何一つかけない。言葉なんていらない。
(ぼくはすがたをみせることがなによりのふくしゅうにあんるからだ。)
僕は姿を見せることが何よりの復讐にあんるからだ。
(そうしているうちにやまぐちがぼくにいった。)
そうしているうちに山口が僕に言った。
(「もうやめてくれ、おまえをいじめたこともいもうとにしたこともぜんぶみとめる。)
「もうやめてくれ、お前をいじめた事も妹にした事も全部認める。
(だからもうゆるしてくれ」)
だからもう許してくれ」
(みちばたでどげざするやまぐちをおおくのつうこうにんがみていた。)
道端で土下座する山口を多くの通行人が見ていた。
(あたまをなんどもじめんにうちつけるようにしゃざいをくりかえしたが、)
頭を何度も地面に打ち付けるように謝罪を繰り返したが、
(ぼくはただただそのすがたをまわりのつうこうにんどうようにながめていた。)
僕はただただその姿を周りの通行人同様に眺めていた。
(それからかおをあわせるたびにやまぐちはぼくにしゃざいをしてきた。)
それから顔を合わせる度に山口は僕に謝罪をしてきた。
(しかしぼくはなにもいわない。)
しかし僕は何も言わない。
(ゆるすともゆるさないとも、いしひょうじをすることはしなかった。)
許すとも許さないとも、意思表示をすることはしなかった。
(そうしたあるひ、やまぐちをえきのほーむでみかけた。)
そうしたある日、山口を駅のホームで見かけた。
(せんろをはさんだむこうがわにやまぐちをみつけた。)
線路を挟んだ向こう側に山口を見つけた。
(やまぐちはでんしゃをまつれつのせんとうにたち、うつむいていた。)
山口は電車を待つ列の先頭に立ち、俯いていた。
(ぼくのけはいにきづいたのか、ゆっくりとかおをあげた。)
僕の気配に気づいたのか、ゆっくりと顔を上げた。
(そしてぼくとめがあった、そのときはじめてぼくはわらった。)
そして僕と目が合った、その時初めて僕は笑った。
(そしたらやまぐちはほーむにはいってきたでんしゃにとびこんだ。)
そしたら山口はホームに入ってきた電車に飛び込んだ。
(あっというまのできごとだった。)
あっという間の出来事だった。
(”ふくしゅうはむなしいだけ”)
”復讐は虚しいだけ”
(そんなことをいうやつがいるがそんなことはない。)
そんなことを言う奴がいるがそんなことはない。
(やまぐちがめのまえでしんだとき、ぼくはいっしゅのたっせいかんをあじわっていた。)
山口が目の前で死んだ時、僕は一種の達成感を味わっていた。
(ぼくにあうようになってからのやまぐちのおびえぶりはほんとうにゆかいだった。)
僕に会うようになってからの山口の怯えぶりは本当に愉快だった。
(あれほどこうこうのときにえらそうにしていたやつが、ばしょをわきまえずぼくにひれふすすがたこそ)
あれほど高校の時に偉そうにしていた奴が、場所を弁えず僕にひれ伏す姿こそ
(ぼくがいじめられながらおもいえがいていたりそうのすがただった。)
僕がいじめられながら思い描いていた理想の姿だった。
(そんなやまぐちはもうこのよにいない。)
そんな山口はもうこの世にいない。
(ふくしゅうあいてがいなくなってしまったことにむなしさはかんじないかって?)
復讐相手がいなくなってしまった事に虚しさは感じないかって?
(そんなことはない。)
そんなことはない。
(やまぐちはしんだあともぼくのめのまえにいるからだ。)
山口は死んだ後も僕の目の前にいるからだ。
(やつはしんだあとも、ぼくをいじめてたことによるこうかいのねんをかんじでいるらしい。)
奴は死んだ後も、僕をいじめてた事による後悔の念を感じでいるらしい。
(あのごうまんだったやつのすがたはみじんもない。)
あの傲慢だった奴の姿は微塵もない。
(しんだあともぼくにおびえているすがたはじつにつうかいだ。)
死んだ後も僕に怯えている姿は実に痛快だ。
(しんだあとのつよさはどうやらうらみのつよさできまるらしい。)
死んだ後の強さはどうやら恨みの強さで決まるらしい。
(ぼくはししてもなお、やつをじごくのそこまでおとしたいほどにくんでいる。)
僕は死してもなお、奴を地獄の底まで堕としたいほど憎んでいる。
(いきてようがしんでいようがそんなことはどうでもいい、)
生きてようが死んでいようがそんなことはどうでもいい、
(ただやまぐちをくるしめることだけがぼくのすべてだ。)
ただ山口を苦しめることだけが僕の全てだ。
(やまぐち、ようこそあのよへ。)
山口、ようこそあの世へ。
(さぁ、だいにらうんどをはじめよう。)
さぁ、第二ラウンドを始めよう。