王子とこじき 24

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数14難易度(5.0) 3129打 長文
作者 マーク・トウェイン

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(さわがしいさけびごえやけたたましいわらいごえに、えどわーどはめをあけた。) 騒がしい叫び声やけたたましい笑い声に、エドワードは目を開けた。 (おきあがってみると、こやのすみには、たきびがおとをたててもえあがっていて) 起き上がってみると、小屋の隅には、たき火が音を立てて燃え上がっていて (そのまわりにこじきのむれがわをつくってわめきちらしている。) その周りに乞食の群れが輪を作ってわめきちらしている。 (えどわーどがうまれてはじめてみる、ふしぎな、そしておそろしいこうけいだった。) エドワードが生まれて初めて見る、不思議な、そして恐ろしい光景だった。 (あきかんにいれたさけをまわしのみにしながら、こじきたちはじょうきげんだった。) 空き缶に入れた酒を回し飲みにしながら、乞食たちは上機嫌だった。 (そして、じょんにひさしぶりにあったらしく、みんなは) そして、ジョンに久しぶりに会ったらしく、みんなは (「よくきた、よくきた。さあ、おやぶんからのさけだ。のみねえ、のみねえ」) 「よく来た、よく来た。さあ、親分からの酒だ。飲みねえ、飲みねえ」 (と、こえをかけていた。) と、声をかけていた。 (「さあ、うたえ、うたえ・・・」おやぶんがこえをかけると、いままでめがみえない) 「さあ、歌え、歌え・・・」親分が声をかけると、今まで目が見えない (ふりをしていたこじきが、ぱっとがんたいをとって、くびからさげた) ふりをしていた乞食が、ぱっと眼帯を取って、首から下げた
(”どうかおめぐみを!”とかいたいたをひきちぎった。) ”どうかおめぐみを!”と書いた板をひきちぎった。 (そして、ぱっちりあいためでうたをうたいはじめた。) そして、ぱっちり開いた目で歌をうたい始めた。 (とりまいたこじきたちは、どっとおおわらいをしててびょうしをとった。) 取り巻いた乞食たちは、どっと大笑いをして手拍子をとった。 (それをききながら、じょんはふるいなかまらしくこじきのおやぶんとはなしているのが) それを聞きながら、ジョンは古い仲間らしく乞食の親分と話しているのが (えどわーどにきこえた。) エドワードに聞こえた。 (「ぜんぶでにじゅうごにんか。たいしたおやぶんになったもんだねえ。) 「全部で二十五人か。大した親分になったもんだねえ。 (ところで、うぇいんのやつがみえねえな」) ところで、ウェインのやつが見えねえな」 (「あいつか。かわいそうに、あいつはいまごろ、はらをへらしてはかいしをかじってるだろうぜ) 「あいつか。可哀想に、あいつは今頃、腹を減らして墓石をかじってるだろうぜ (けんかでころされちまったのよ」) 喧嘩で殺されちまったのよ」 (「そいつは、えれえめにあったもんだ。うでっぷしはつよかったがなあ。) 「そいつは、えれえめにあったもんだ。腕っぷしは強かったがなあ。
など
(それにあいつは、こじきのせかいにくるまえにひどいめにあってきたんだぜ。) それにあいつは、乞食の世界にくる前にひどいめにあってきたんだぜ。 (そこをいきぬいたのに、やられちまうなんて・・・」) そこを生き抜いたのに、やられちまうなんて・・・」 (「なあに、あいつのくろうなんか、たいしたことねえっていうしんいりがいらあ。) 「なあに、あいつの苦労なんか、大したことねえって言う新入りがいらあ。 (じぬしからかりていたとちをとりあげられちまってよ・・・。) 地主から借りていた土地を取り上げられちまってよ・・・。 (まったく、ひゃくしょうはとちがなくなりゃなんにもつくれねえんだ。) まったく、百姓は土地がなくなりゃ何にも作れねえんだ。 (とうとういちもんなしになって、こじきになったわけよ。) とうとう一文無しになって、乞食になったわけよ。 (ところが、どこへいってもやくにんてやつは、じぶんのおさめているとちを) ところが、どこへ行っても役人てやつは、自分のおさめている土地を (きれいにみせてえもんだ。こじきなんか、いてもらいたくねえ。) きれいに見せてえもんだ。乞食なんか、いてもらいたくねえ。 (そこでよ、そいつをやくにんはとっつかまえてなぐるやら、) そこでよ、そいつを役人はとっつかまえて殴るやら、 (あしをしばってくるまにひきずらせるやら・・・。よくいきてたもんだ」) 足を縛って車に引きずらせるやら・・・。よく生きてたもんだ」 (こじきのおやぶんは、たきびのいろのようにかおをまっかにした。) 乞食の親分は、たき火の色のように顔を真っ赤にした。 (そして、ついそこにいるせのたかいおとこをよんだ。) そして、ついそこにいる背の高い男を呼んだ。 (「おい、よーける。こっちへきな」) 「おい、ヨーケル。こっちへ来な」 (「へい」) 「へい」 (「このひとはおれのむかしなじみだ。おめえのおかざりをみせてやって) 「この人は俺の昔馴染みだ。おめえのおかざりを見せてやって (みのうえばなしでもきいていただきな」) 身の上話でも聞いていただきな」 (おやぶんからこうめいじられると、そのおとこはのそのそときていたぼろをぬいだ。) 親分からこう命じられると、その男はのそのそと着ていたぼろを脱いだ。 (まずあらわれたのは、むちでなぐられたあとだった。) まずあらわれたのは、鞭で殴られたあとだった。 (かみのけをかきあげると、ひだりのみみがきりとられていた。) 髪の毛をかきあげると、左の耳が切り取られていた。 (そして、かたにはまっかにやけたてつのぼうをおしつけられたらしく、) そして、肩には真っ赤に焼けた鉄の棒を押し付けられたらしく、 (vというじのしるしがついていたのだった。) Vという字の印がついていたのだった。 (あまりのむごたらしさに、そっとみていたえどわーどもめをそむけたほどだった。) あまりのむごたらしさに、そっと見ていたエドワードも目を背けたほどだった。 (「ああ、なんてむごいことをしやがるんだろ。どこのどいつだ。) 「ああ、なんてむごいことをしやがるんだろ。どこのどいつだ。 (そんなやきいんをおしたのは」じょんですら、かおをしかめてこういった。) そんな焼き印を押したのは」ジョンですら、顔をしかめてこう言った。 (そのおとこは、ぺろりとしたでくちのまわりをしめしてから、しゃべりはじめようとしたが) その男は、ぺろりと舌で口の周りをしめしてから、しゃべり始めようとしたが (「おやぶん。さけをもういっぱいのましてくんな」とねだって、ひといきにのみほした。) 「親分。酒をもう一杯飲ましてくんな」とねだって、ひといきに飲み干した。 (そして、はなしはじめた。) そして、話し始めた。 (「おいら、よーけるってもんだ。むかしはにょうぼうもこどももあって、いちにちじゅうはたけしごとに) 「おいら、ヨーケルってもんだ。昔は女房も子供もあって、一日中畑仕事に (せいをだしたおかげで、くうもの、きるものにもふじゆうしないひゃくしょうだったのよ。) 精を出したおかげで、食う物、着る物にも不自由しない百姓だったのよ。 (ところがいまじゃ、このありさまだ。にょうぼうもこどももこのよにはいねえ。) ところが今じゃ、このありさまだ。女房も子供もこの世にはいねえ。 (てんごくにいるかじごくにいるかわかんねえが、ありがてえことに) 天国にいるか地獄にいるかわかんねえが、ありがてえことに (このいぎりすのようなくろうのおおいところにいねえのは・・・) このイギリスのような苦労の多いところにいねえのは・・・ (いっそ、しあわせというもんだ。) いっそ、幸せというもんだ。 (おいらにゃ、おふくろがいた。このおふくろは、よくできたにんげんでよ。) おいらにゃ、おふくろがいた。このおふくろは、よくできた人間でよ。 (めっぽうしんせつで、びょうにんのめんどうをみるのがだいすきときてたもんだから) めっぽう親切で、病人の面倒をみるのが大好きときてたもんだから (あっちからもこっちからも、びょうにんのかんびょうをたのまれたんだ。) あっちからもこっちからも、病人の看病を頼まれたんだ。 (まあ、それでこがねをもらってたってわけよ。ところがあるひ、かんびょうしてたびょうにんが) まあ、それで小金をもらってたってわけよ。ところがある日、看病してた病人が (おっちんだんだ。そのげんいんがいしゃにもわけがわかんねえっていうんで) おっちんだんだ。その原因が医者にも訳がわかんねえって言うんで (とうとうおいらのおふくろが、まほうをつかってころしたんだとやくにんがおきめになった) とうとうおいらのおふくろが、魔法を使って殺したんだと役人がお決めになった (このいぎりすのほうりつによると、おふくろはやきころされるってことだ」) このイギリスの法律によると、おふくろは焼き殺されるってことだ」
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