サカナ暮らし

(つらつらながれるひびをにっきにつづるような)

つらつら流れる日々を　日記に綴るような

(しらないだれかにとどけるような)

知らない誰かに届けるような

(かんどうしたことやかなしかったこと)

感動したことや　悲しかったこと

(つたえたくてただしかたないしかたない、それだけさ)

伝えたくてただ仕方ない　仕方ない、それだけさ

(くるくるまわるくらしをことばにつむぐような)

くるくる回る暮らしを　言葉に紡ぐような

(しってるどこかをおもいだすような)

知ってるどこかを思い出すような

(かんどうしたことやかなしかったこと)

感動したことや　悲しかったこと

(のみこんだならそれをわすれないわすれない、それだけさ)

飲み込んだならそれを忘れない　忘れない、それだけさ

(どこにもやすむばしょなんてみあたりはしないような)

どこにも休む場所なんて　見当たりはしないような

(およぎつづけてたひびだけど)

泳ぎ続けてた日々だけど

(それでもいつかはきっとたのしくもなるはずだ)

それでもいつかはきっと　楽しくもなるはずだ

(さびしげなきみもこっちへおいでこっちへおいで)

寂しげな君もこっちへおいで　こっちへおいで

(ふじゅんなじぶんをだましてごめんね)

不純な自分を騙してごめんね

(むかしをおもいだしわらうんだ)

昔を思い出し笑うんだ

(きらいなものはきらいといえばよかった)

嫌いなものは　嫌いと言えばよかった

(それだけだなぁ)

それだけだなぁ

(たいていのことはわらってながしてしまえるぼくだけど)

大抵のことは　笑って流してしまえる僕だけど

(くちをあけたままものをかむしょうねんは)

口を開けたまま　ものを噛む少年は

(いつかいきおいにのってなぐりたいな)

いつか勢いにのって　殴りたいな

(どこにもわらうばしょなんてみあたりはしないような)

どこにも笑う場所なんて　見当たりはしないような

(そんなかいわにみをおいていると)

そんな会話に身を置いていると

(みみのいちぶぶんがちぎれとびそうだ)

耳の一部分が　千切れ飛びそうだ

(それをふせぐためにげたいよあぁ、にげたいよ)

それを防ぐため逃げたいよ　あぁ、逃げたいよ

(こんなものはぼくにはいらないな)

こんな物は僕には要らないな

(そうやってすててきたいろいろが)

そうやって捨ててきた色々が

(なぜかいまさらになってこいしいんだ)

なぜか今さらになって恋しいんだ

(こっちへおいで)

こっちへおいで

(いつもいつもだましてごめんね)

いつもいつも騙してごめんね

(なぜだかすなおになれないんだ)

なぜだか素直になれないんだ

(きらいなひとやすきなひとですら)

嫌いな人や好きな人ですら

(たいていのばあいはおなじたいどさ)

大抵の場合は同じ態度さ

(そんなはりついたえがおのしたで)

そんな貼りついた笑顔の下で

(なこうがわめこうがだれもきづきゃしないさ)

泣こうが喚こうが　誰も気づきゃしないさ

(それはそうだ)

それはそうだ

(さかなみたいにゆらゆらくらすんだ)

魚みたいにユラユラ暮らすんだ

(みんなさびしいんだったらこっちへおいで)

みんな寂しいんだったら　こっちへおいで

(ぜんぶをうみへとかしてしまうような)

全部を海へ溶かしてしまうような

(それじゃだめだ)

それじゃだめだ

(きらいなひとにゃけいべつのうたをすきなひとにはあいのうたを)

嫌いな人にゃ軽蔑の歌を　好きな人には愛の歌を

(そんくらいすなおにいきてもいいもんだ)

そんくらい素直に生きてもいいもんだ

(それでいいんだ)

それでいいんだ