心霊写真 -11-

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師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 8143 8.2 98.4% 327.0 2705 42 57 2026/07/12
2 HAKU 7955 8.0 98.4% 341.4 2760 44 57 2026/07/12
3 subaru 7925 8.1 97.0% 334.1 2730 82 57 2026/07/14
4 kaa 6701 S+ 6.9 96.4% 396.9 2763 103 57 2026/07/22
5 りく 6496 S 6.7 96.9% 414.2 2777 86 57 2026/07/19

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問題文

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(だまってきいていたおがわさんは、やっとくちをひらいた。) 黙って聴いていた小川さんは、やっと口を開いた。 (「いったいなんのはなしなのかわかりませんが。) 「いったいなんの話なのか分かりませんが。 (そういえばすなみけんぎはいまでもすなみけんせつのこもんでしょう。) そういえば角南県議は今でも角南建設の顧問でしょう。 (かぶもそうとうすうほゆうしているんじゃないですか。) 株も相当数保有しているんじゃないですか。 (つねづねおもっていたんですが、あれは、ちほうじちほうじょうの・・・・・なんじょうでしたっけ。) 常々思っていたんですが、あれは、地方自治法上の・・・・・何条でしたっけ。 (とにかくけんぎょうきんしきていにひっかからないんですかね」) とにかく兼業禁止規定に引っ掛からないんですかね」 (まるではなしをそらすようなないようだったが、まつうらはそれについてもかいせつをくわえた。) まるで話を逸らすような内容だったが、松浦はそれについても解説を加えた。 (「すなみけんせつはたしかに、けんはっちゅうのこうきょうこうじをたすうらくさつし、せこうしています。) 「角南建設は確かに、県発注の公共工事を多数落札し、施工しています。 (いっけんすると、ぎいんのじちたいからのうけおいをきんじた、) 一見すると、議員の自治体からの請負を禁じた、 (きゅうじゅうにじょうにひっかかりそうなものですが。) 九十二条に引っ掛かりそうなものですが。 (じつはほんにんがうけおうとそくあうとなんですが、ほうじんのばあい、) 実は本人が請け負うと即アウトなんですが、法人の場合、 (そのほうじんにとってそのぎいんがどういうやくしょくにあるか、) その法人にとってその議員がどういう役職にあるか、 (じったいとしてのえいきょうりょくをもっているか、にかかってきます。) 実体としての影響力を持っているか、に掛かって来ます。 (そしてしはいてきなちいをもっているとにんていされても、) そして支配的な地位を持っていると認定されても、 (うけおいのがくのもんだいがはっせいします。) 請負の額の問題が発生します。 (はんれいにもよりますが、まあだいたい、ほうじんのねんかんじゅちゅうがくぜんたいにおける) 判例にもよりますが、まあだいたい、法人の年間受注額全体における (けんはっちゅうこうじのしめるわりあいが、ごじゅっぱーせんとをこえなければせーふですね。) 県発注工事の占める割合が、五十パーセントを越えなければセーフですね。 (それに、けんぎょうきんしにかかるはつぎけんは、ぎいんにせんぞくしています。) それに、兼業禁止にかかる発議権は、議員に専属しています。 (おなかまたちにむだなこえをあげさせないちからをもっていれば、) お仲間たちに無駄な声を上げさせない力を持っていれば、 (そんなもんだいじたいははっせいしないんですよ。) そんな問題自体は発生しないんですよ。
など
(けんさつだっててがでせません」) 検察だって手が出せません」 (ところが、とまつうらははなしをまたもとにもどす。) ところが、と松浦は話をまた元に戻す。 (「そんなけんぎょうきんしきていだなんていうぬけあなだらけのゆうめいむじつなきんそくじこうよりも、) 「そんな兼業禁止規定だなんていう抜け穴だらけの有名無実な禁則事項よりも、 (もっときけんでそっこうせいのある「どく」が、あるおとこからもたらされたんですよ」) もっと危険で即効性のある「毒」が、ある男からもたらされたんですよ」 (「それがたむらなのか」) 「それが田村なのか」 (まつうらはそれにはこたえなかった。しゃべりすぎていないかどうか) 松浦はそれには答えなかった。喋りすぎていないかどうか (しんちょうにぎんみしているようなかおをしていた。) 慎重に吟味しているような顔をしていた。 (そもそもぼくにはなぜまつうらが、そんなうらのじょうほうをここでくちにするのかさえ、) そもそも僕にはなぜ松浦が、そんな裏の情報をここで口にするのかさえ、 (さっぱりわからなかったのだが。) さっぱり分からなかったのだが。 (「ろうじんって、なんのことだ」) 「老人って、なんのことだ」 (ししょうがなにげなくもらしたひとことに、まつうらのかおつきがかわった。) 師匠が何気なく漏らした一言に、松浦の顔つきが変わった。 (ちゃぱつのおとこがししょうのはいごにまわろうとして、) 茶髪の男が師匠の背後に回ろうとして、 (そのあいだにおがわしょちょうがからだをわりこませる。) その間に小川所長が身体を割り込ませる。 (「しずかに」) 「静かに」 (そのうごきをせいして、まつうらはゆっくりとといかけた。) その動きを制して、松浦はゆっくりと問い掛けた。 (「どこで、それを」) 「どこで、それを」 (「このじむしょでたおれてからきずぐちをあらうまで、たむらはきをうしなってたんだ。) 「この事務所で倒れてから傷口を洗うまで、田村は気を失ってたんだ。 (あるこーるをぶっかけたとたん、わめいてめをさましたけどな。) アルコールをぶっかけた途端、喚いて目を覚ましたけどな。 (そのきぜつしているあいだに、つぶやいたんだよ。うわごとみたいに。) その気絶している間に、呟いたんだよ。うわごとみたいに。 (まあ、ろうじんってだれのことだよ」) まあ、老人って誰のことだよ」 (「たむらはろうじんが、どうした、といっていたのです」) 「田村は老人が、どうした、と言っていたのです」 (「しらん。ろうじん、っていうことばしかききとれなかった」) 「知らん。老人、っていう言葉しか聞き取れなかった」 (まつうらはいるようなめつきでししょうのかおをながめた。) 松浦は射るような目つきで師匠の顔を眺めた。 (そうして「ろうじんは」と、くちをひらく。かぱりと。) そうして「老人は」と、口を開く。カパリと。 (「そういちろう。もりたかのちちです。せんだいとうしゅということになりますか。) 「総一郎。盛高の父です。先代当主ということになりますか。 (もうじゅうねんいじょうまえになくなっています。) もう十年以上前に亡くなっています。 (ろうじん・・・・・そう。かれは、ただ「ろうじん」とよばれています。いけいをもって。) 老人・・・・・そう。彼は、ただ「老人」と呼ばれています。畏敬をもって。 (そのむすこたちが、そうよばれてひさしいねんれいになっているというのに。) その息子たちが、そう呼ばれて久しい年齢になっているというのに。 (すなみだいご。ほんみょうをそういいました」) 角南大悟。本名をそう言いました」 (まつうらのことばに、いっしゅんおがわさんがおどろいたようなかおをした。) 松浦の言葉に、一瞬小川さんが驚いたような顔をした。 (どうやらしっているらしい。) どうやら知っているらしい。 (そちらにいちべつをくわえてからつづける。) そちらに一瞥を加えてから続ける。 (「じだいをこえ、ただ、そのなのみをもっていまなおひとをいふさせる。) 「時代を超え、ただ、その名のみをもって今なお人を畏怖させる。 (にほんせんごしのあんぶにうごめくふぃくさーのひとりです」) 日本戦後史の暗部にうごめくフィクサーの一人です」 (「そのろうじんとやらにまつわるすきゃんだるだってのか」) 「その老人とやらにまつわるスキャンダルだってのか」 (ししょうがするどくきりこんだ。) 師匠が鋭く切り込んだ。 (まつうらはそふぁからたちあがった。) 松浦はソファから立ち上がった。
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