心霊写真 -47-
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 8451 | 神 | 8.5 | 99.0% | 332.0 | 2832 | 26 | 59 | 2026/08/20 |
| 2 | HAKU | 8102 | 神 | 8.3 | 97.4% | 344.2 | 2864 | 75 | 59 | 2026/08/22 |
| 3 | kaa | 7762 | 神 | 7.9 | 98.2% | 362.4 | 2865 | 52 | 59 | 2026/08/20 |
| 4 | りく | 6421 | S | 6.6 | 97.1% | 439.6 | 2908 | 85 | 59 | 2026/08/23 |
| 5 | Par2 | 4549 | C++ | 4.6 | 98.1% | 611.1 | 2832 | 52 | 59 | 2026/08/21 |
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問題文
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(「かえるぞ」)
「帰るぞ」
(そういって、くろたにけのきょうだいに「ありがとう」とあたまをさげ、)
そう言って、黒谷家の兄弟に「ありがとう」と頭を下げ、
(げんかんのあるほうにあるきだした。)
玄関のある方に歩き出した。
(あきちゃんはおびえたようなおももちでそれをみおくっている。なつおはぶっちょうづらだ。)
アキちゃんは怯えたような面持ちでそれを見送っている。夏雄は仏頂面だ。
(そのめつきにはどこかさっきだったようなものもかんじられた。)
その目つきにはどこか殺気立ったようなものも感じられた。
(「え、え」)
「え、え」
(ぼくはそのあわただしさもとまどいながらも、ししょうのあとについてあるきだす。)
僕はその慌しさも戸惑いながらも、師匠の後について歩き出す。
(そうしてもどってきたばかりのくろたにけをふたたびあとにした。)
そうして戻って来たばかりの黒谷家を再び後にした。
(なつおはもうみおくりにはこなかった。)
夏雄はもう見送りには来なかった。
(とおざかっていくてらをふりかえりもせず、)
遠ざかっていく寺を振り返りもせず、
(すぎこだちのなかのさんどうをふたたびとおってさんもんのところまでもどる。)
杉木立の中の山道を再び通って山門のところまで戻る。
(ゆるされざるもさんもんにはいったくんしゅは、)
許されざるも山門に入った葷酒(くんしゅ)は、
(やはりゆるされざるもさんもんをでるのだろうか。)
やはり許されざるも山門を出るのだろうか。
(ふるびたもんをくぐりながら、ふといみのないことばがのうりにうかんだ。)
古びた門をくぐりながら、ふと意味のない言葉が脳裏に浮かんだ。
(もんのそとにとめてあったくるまにのりこむと、)
門の外に停めてあった車に乗り込むと、
(ぼくはししょうにいまのやりとりのことをたずねる。)
僕は師匠に今のやりとりのことを訊ねる。
(しかし、むっつりとおしだまってくちをへのじにまげたよこがおをみせられた。)
しかし、むっつりと押し黙って口をへの字に曲げた横顔を見せられた。
(どうしてめがとじないと、おかしいのか。)
どうして目が閉じないと、おかしいのか。
(ししょうはたしかにあきちゃんにきいていた。わざわざいえにとってかえしてまで。)
師匠は確かにアキちゃんに訊いていた。わざわざ家に取って返してまで。
(「やっぱりあのまさおかたいいには、なにかおかしいところがあるんですか」)
「やっぱりあの正岡大尉には、なにかおかしいところがあるんですか」
など
(「すこしだまってろ」)
「少し黙ってろ」
(ししょうはなにかむずかしいもんだいをおしつけられたようにきびしいかおをして、)
師匠はなにか難しい問題を押し付けられたように厳しい顔をして、
(そっけなくそういった。)
そっけなくそう言った。
(ぼくはそれいじょうことばをつげなかった。)
僕はそれ以上言葉を継げなかった。
(ししょうにしんれいしゃしんのかんていをいらいしたまつうらのしんいとやらのはなしもとちゅうのままだ。)
師匠に心霊写真の鑑定を依頼した松浦の真意とやらの話も途中のままだ。
(ぼくはもやもやしたまま、みるからにふきげんになってしまったししょうのよこで、)
僕はもやもやしたまま、見るからに不機嫌になってしまった師匠の横で、
(いごこちわるくじょしゅせきのしーとにしずみこんでいた。)
居心地悪く助手席のシートに沈み込んでいた。
(しないにもどってくると、もうゆうがたのごじをすぎていた。)
市内に戻ってくると、もう夕方の五時を過ぎていた。
(ひもかげってきている。)
陽も翳ってきている。
(「ふたてにわかれよう」)
「二手に分かれよう」
(ししょうはそういって、まちなかでぼくらをくるまからおろした。)
師匠はそう言って、街なかで僕らを車から下ろした。
(「わたしはちょっとしらべることがあるから、さきにいえにかえってる。)
「わたしはちょっと調べることがあるから、先に家に帰ってる。
(おまえはとしょかんでしりょうをかりてきてくれ。)
お前は図書館で資料を借りて来てくれ。
(あと、すーぱーによってなにかかってこい。めしつくってやるから。)
あと、スーパーに寄ってなにか買って来い。飯作ってやるから。
(おにぎりとぱんしかくってないから、はらがへってかなわん」)
おにぎりとパンしか食ってないから、腹が減ってかなわん」
(「じむしょじゃなくて、いえのほうですね」)
「事務所じゃなくて、家の方ですね」
(しりょうって、なにをかりてきたらいいのかときくと、)
資料って、なにを借りて来たらいいのかと訊くと、
(すなみけのことがわかるきょうどしのたぐいをかりられるだけかりてこい、といわれた。)
角南家のことが分かる郷土史の類を借りられるだけ借りてこい、と言われた。
(それから、もしあれば「きえたたいぎゃくじけん」のことがでているほんも。)
それから、もしあれば「消えた大逆事件」のことが出ている本も。
(うなずいたが、ぼくはきがかりだった。もうたいむりみっとまであまりじかんがない。)
頷いたが、僕は気がかりだった。もうタイムリミットまであまり時間がない。
(これいじょうなにをしらべるきなのかがわからない。)
これ以上なにを調べる気なのかが分からない。
(ひょっとして、ししょうはおにもつのぼくをすてて、)
ひょっとして、師匠はお荷物の僕を捨てて、
(ひとりでなにかをしようとしているのではないか。そのことをしんぱいしたのだ。)
一人でなにかをしようとしているのではないか。そのことを心配したのだ。
(「ひとりでまつうらとあったりしないでくださいよ」)
「一人で松浦と会ったりしないで下さいよ」
(いくらししょうでもじょせいなのだ。やくざとひとりでたいめんするなんて、あぶなすぎる。)
いくら師匠でも女性なのだ。ヤクザと一人で対面するなんて、危なすぎる。
(「わかってる、わかってる」)
「分かってる、分かってる」
(ししょうはうるさそうにてをふると、ぼくをすておいてさっさとくるまをしゅっぱつさせた。)
師匠はうるさそうに手を振ると、僕を捨て置いてさっさと車を出発させた。
(ざっとうにのこされたぼくは、しかたがないのでとしょかんまであるいていき、)
雑踏に残された僕は、仕方がないので図書館まで歩いて行き、
(きょうどしのこーなーにじんどって、すなみけのなまえがでてくるほんを)
郷土史のコーナーに陣取って、角南家の名前が出てくる本を
(かたっぱしからかりていった。)
片っ端から借りて行った。
(きえたたいぎゃくじけんにかんするしょせきは、まいなーすぎたのか、)
消えた大逆事件に関する書籍は、マイナー過ぎたのか、
(あるいはうさんくさいほんというあつかいのためなのかわからないが、)
あるいは胡散臭い本という扱いのためなのか分からないが、
(とにかくとしょかんにはおいていないようだった。)
とにかく図書館には置いていないようだった。
(としょかんをでると、ちかくのすーぱーによる。)
図書館を出ると、近くのスーパーに寄る。
(ししょうはさかながすきなので、さかなをてきとうにみつくろって、あとびーるをすうほんかいこんだ。)
師匠は魚が好きなので、魚を適当に見繕って、あとビールを数本買い込んだ。
(にもつがふえたので、すこしけだるいおもいをしながらししょうのいえのほうへ)
荷物が増えたので、少し気だるい思いをしながら師匠の家の方へ
(えっちらおっちらひとりであるいてむかっていると、きゅうにだれかにかたをたたかれた。)
えっちらおっちら一人で歩いて向かっていると、急に誰かに肩を叩かれた。
(まだしがいちだったが、いっぽんうらのみちをとおっていたので、)
まだ市街地だったが、一本裏の道を通っていたので、
(あまりひとかげもないようなとおりだった。)
あまり人影もないような通りだった。