オリジナル呼吸 文字の呼吸14
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(じゅうさんのかた:まんじ・むきゅうかいろう)
拾参の型:万字・無窮回廊
(がいよう:もじのこきゅうにおけるくうかんそうさ、げんわく、ふうさつがた。)
概要:文字の呼吸における空間操作、幻惑、封殺型。
(じゅうにのかたがでんしょうそのものをげんじつへよびだすかただったのにたいし、)
拾弐の型が伝承そのものを現実へ呼び出す型だったのに対し、
(じゅうさんのかたでは、もじをつかってくうかんそのものをいっさつのきょだいなかいろうへかえる。)
拾参ノ型では、文字を使って空間そのものを一冊の巨大な回廊へ変える。
(しようしゃがむすうのもじをくうちゅうへはいちすると、)
使用者が無数の文字を空中へ配置すると、
(もじどうしがつながってむげんにつづくろうか、かいだん、もん、へやをけいせいする。)
文字同士が繋がって無限に続く廊下、階段、門、部屋を形成する。
(ないぶへはいったてきは、どれだけすすんでもおなじばしょへもどされたり、)
内部へ入った敵は、どれだけ進んでも同じ場所へ戻されたり、
(とつぜんべつのくうかんへてんいさせられたりする。)
突然別の空間へ転移させられたりする。
(つまりてきは、もじによってこうちくされたおわりのないめいきゅうからぬけだせなくなる。)
つまり敵は、文字によって構築された終わりのない迷宮から抜け出せなくなる。
(とくちょう:せんじょうそのものをきょだいなもじかいろうへかえる。)
特徴:戦場そのものを巨大な文字回廊へ変える。
(くうかんのきょりやほうこうかんかくをかくらんする。)
空間の距離や方向感覚を撹乱する。
(てきをきょうせいてきにべつのばしょへいどうさせられる。)
敵を強制的に別の場所へ移動させられる。
(かいろうのかべやゆかにふれたてきをもじのくさりでこうそくできる。)
回廊の壁や床に触れた敵を文字の鎖で拘束できる。
(しようしゃだけはかいろうのこうぞうをせいかくにはあくできる。)
使用者だけは回廊の構造を正確に把握できる。
(いちどにふくすうのてきをべつべつのかいろうへぶんだんできる。)
一度に複数の敵を別々の回廊へ分断できる。
(こうげきよりもふうさつ、ぶんだん、じかんかせぎにすぐれる。)
攻撃よりも封殺、分断、時間稼ぎに優れる。
(きょうりょくなてきほどめいきゅうからだっしゅつするまでにじかんがかかる。)
強力な敵ほど迷宮から脱出するまでに時間がかかる。
(さいだいのとくちょうは、てきをたおすのではなく、)
最大の特徴は、敵を倒すのではなく、
(せんじょうそのものをてきにとっていみのないくうかんへかえること。)
戦場そのものを敵にとって意味のない空間へ変えること。
(はつどうえんしゅつ:しようしゃは「ばんしょうそうてん」をひらき、はねぺんをじめんへむける。)
発動演出:使用者は「万象創典」を開き、羽ペンを地面へ向ける。
など
(まずひともじ、「かい」とかく。)
まず一文字、「廻」と書く。
(そのしゅんかん、じめんにきょだいなえんけいのもじじんがてんかいされる。)
その瞬間、地面に巨大な円形の文字陣が展開される。
(つづいてしようしゃは、「もん」「ろ」「わ」「む」とつぎつぎにかきこむ。)
続いて使用者は、「門」「路」「環」「無」と次々に書き込む。
(かかれたもじはじめんからたちあがり、きょだいなひかりのもんへへんかする。)
書かれた文字は地面から立ち上がり、巨大な光の門へ変化する。
(もんのおくにはひとつのろうかがあらわれる。)
門の奥には一つの廊下が現れる。
(しかしそのろうかは、どこまでもつづいている。)
しかしその廊下は、どこまでも続いている。
(しようしゃがはねぺんをよこへはらうと、せんじょうぜんたいにむすうのもんがいっせいにひらく。)
使用者が羽ペンを横へ払うと、戦場全体に無数の門が一斉に開く。
(てきがいっぽふみだしたしゅんかんあしもとのもじがひかり、てきのすがたがかいろうのおくへすいこまれる。)
敵が一歩踏み出した瞬間足元の文字が光り、敵の姿が回廊の奥へ吸い込まれる。
(つぎのしゅんかんにはべつのばしょからあらわれ、さらにすすめばまたもとのばしょへもどされる。)
次の瞬間には別の場所から現れ、さらに進めばまた元の場所へ戻される。
(そしてかいろうのかべへちかづくと、かべをこうせいするもじがいっせいにうごきだし、)
そして回廊の壁へ近づくと、壁を構成する文字が一斉に動き出し、
(きょだいなもじくさりとなっててきへからみつく。)
巨大な文字鎖となって敵へ絡みつく。
(しようしゃがさいごにはねぺんでえんをえがくと、すべてのかいろうがどうじにかいてんをはじめる。)
使用者が最後に羽ペンで円を描くと、すべての回廊が同時に回転を始める。
(じょうげさゆうのかんかくさえしょうしつし、てんちがなんどもはんてんするむきゅうのめいきゅうがかんせいする。)
上下左右の感覚さえ消失し、天地が何度も反転する無窮の迷宮が完成する。
(みため:くうかんぜんたいがあおじろいもじときんいろのひかりによって、)
見た目:空間全体が青白い文字と金色の光によって、
(こうせいされたきょだいなめいきゅうへへんかする。)
構成された巨大な迷宮へ変化する。
(かべはいしではなく、むすうのもじがみっしゅうしてけいせいされている。)
壁は石ではなく、無数の文字が密集して形成されている。
(ゆかにはきょだいなえんけいのもじじんがれんぞくしてならび、)
床には巨大な円形の文字陣が連続して並び、
(てんじょうにはほんのぺーじのようなこうばんがうかんでいる。)
天井には本のページのような光板が浮かんでいる。
(かいろうにはむすうのもんがあり、もんごとにことなるもじがきざまれている。)
回廊には無数の門があり、門ごとに異なる文字が刻まれている。
(たとえば、「ひがし」のもんをくぐればにしへもどり、)
例えば、「東」の門をくぐれば西へ戻り、
(「まえ」のもんをくぐればこうほうへでるなど、もじそのもののいみさえぎゃくてんしている。)
「前」の門をくぐれば後方へ出るなど、文字そのものの意味さえ逆転している。
(とおくをみると、なんぜんものかいろうがらせんじょうにかさなっているようにみえる。)
遠くを見ると、何千もの回廊が螺旋状に重なっているように見える。
(しようしゃだけはかいろうのちゅうしんにたち、)
使用者だけは回廊の中心に立ち、
(すべてのもじをじゆうにうごかしてめいきゅうをへんけいさせる。)
すべての文字を自由に動かして迷宮を変形させる。
(わざのきょくちでは、むすうのかいろうがきょだいなえんかんをけいせいし、)
技の極致では、無数の回廊が巨大な円環を形成し、
(そのちゅうしんに「むきゅう」のにもじがうかびあがる。)
その中心に「無窮」の二文字が浮かび上がる。
(ゆらい:まんじは、かぞえきれないほどのもじをいみする。)
由来:万字は、数え切れないほどの文字を意味する。
(むきゅうは、はてがなくえいえんにつづくこと。)
無窮は、果てがなく永遠に続くこと。
(かいろうは、ふくすうのへややくうかんをつなぐながいつうろをさす。)
回廊は、複数の部屋や空間を繋ぐ長い通路を指す。
(このかたは、ふるいもじじゅつしが、)
この型は、古い文字術師が、
(もじはぶったいのなまえだけでなく、いちやほうこうそのものもあらわせることにきづいた。)
文字は物体の名前だけでなく、位置や方向そのものも表せることに気づいた。
(「みぎ」「ひだり」「まえ」「うしろ」「ない」「そと」「うえ」「した」といった、)
「右」「左」「前」「後」「内」「外」「上」「下」といった、
(いちかんけいをあらわすもじをけんきゅうし、)
位置関係を表す文字を研究し、
(それらをくみあわせることでくうかんそのものへかんしょうするじゅつしきがかんせいした。)
それらを組み合わせることで空間そのものへ干渉する術式が完成した。
(やがてもじのくみあわせはむすうにふえ、)
やがて文字の組み合わせは無数に増え、
(さいしゅうてきに、おわりのないもじのかいろうをけいせいできるまでにはってん。)
最終的に、終わりのない文字の回廊を形成できるまでに発展。
(このかたは、じゅうにのかたででんしょうをげんじつかするだんかいへとうたつしたもじのこきゅうが、)
この型は、拾弐ノ型で伝承を現実化する段階へ到達した文字の呼吸が、
(じゅうさんのかたでくうかんそのものを、)
拾参の型で空間そのものを、
(ぶんしょうとしてこうちくするだんかいへしんかしたことをしょうちょうしている。)
文章として構築する段階へ進化したことを象徴している。