星が降る夜に、君を想う
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | mo | 3683 | D+ | 3.7 | 97.3% | 431.4 | 1633 | 44 | 50 | 2026/10/01 |
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問題文
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(「ねえ、しってる?」)
「ねえ、知ってる?」
(あのひ、きみはそらをみあげながらいった。)
あの日、君は空を見上げながら言った。
(「ほしって、いまひかってるようにみえてもほんとうはずっとむかしにうまれたひかりなんだって」)
「星って、今光ってるように見えても本当はずっと昔に生まれた光なんだって」
(わたしはよくいみがわからなくて、)
私はよく意味が分からなくて、
(「じゃあ、いまみえてるほしはむかしのほしなの?」ときいた。)
「じゃあ、今見えてる星は昔の星なの?」と聞いた。
(きみはわらって、)
君は笑って、
(「そう。だからさ、もしぼくがいなくなっても、よぞらをみればいいよ」)
「そう。だからさ、もし僕がいなくなっても、夜空を見ればいいよ」
(なんていった。)
なんて言った。
(「なにそれ。えんぎでもない」)
「なにそれ。縁起でもない」
(わたしがわらうと、きみもわらった。)
私が笑うと、君も笑った。
(あのころのわたしは、きみがいなくなるみらいなんて、そうぞうすらしていなかった。)
あの頃の私は、君がいなくなる未来なんて、想像すらしていなかった。
(「じゃあ、やくそくしよう」)
「じゃあ、約束しよう」
(きみはそらをみあげたままいった。)
君は空を見上げたまま言った。
(「まいとし、おなじひにほしをみよう」)
「毎年、同じ日に星を見よう」
(とくべつなばしょじゃなくていい。)
特別な場所じゃなくていい。
(いえのちかくのちいさなこうえんでも、かえりみちのほどうきょうでも、まどからみえるそらでも。)
家の近くの小さな公園でも、帰り道の歩道橋でも、窓から見える空でも。
(「いちねんにいっかいくらい、ちゃんとそらをみよう」)
「一年に一回くらい、ちゃんと空を見よう」
(きみはそういった。)
君はそういった。
(わたしはわらって、)
私は笑って、
(「じゃあ、らいねんもいっしょにね」とこたえた。)
「じゃあ、来年も一緒にね」と答えた。
など
(それがさいごになるなんてしらなかった。)
それが最後になるなんて知らなかった。
(いちねんご、わたしはひとりであのこうえんにいた。)
一年後、私は一人であの公園にいた。
(きみがいなくなってから、はじめてみるほしぞらだった。)
君がいなくなってから、初めて見る星空だった。
(あのひとおなじように、そらにはたくさんのほしがうかんでいた。)
あの日と同じように、空にはたくさんの星が浮かんでいた。
(けれど、となりにはきみがいなかった。)
けれど、隣には君がいなかった。
(「....やくそく、まもりにきたよ」)
「....約束、守りに来たよ」
(だれもいないべんちにすわってつぶやく。)
誰もいないベンチに座って呟く。
(へんじはない。)
返事はない。
(かぜがすこしふいて、このはがさらさらとおとをたてた。)
風が少し吹いて、木の葉がさらさらと音を立てた。
(わたしはそらをみあげた。)
私は空を見上げた。
(ほしは、あまりにもきれいだった。)
星は、あまりにも綺麗だった。
(きれいすぎて、なみだがでた。)
綺麗すぎて、涙が出た。
(「ねえ」わたしはそらにむかってはなしかける。)
「ねえ」私は空に向かって話しかける。
(「そっちは、ちゃんとみえてる?」)
「そっちは、ちゃんと見えてる?」
(もちろん、へんじなんてない。)
もちろん、返事なんてない。
(それでもわたしはつづけた。)
それでも私は続けた。
(「わたしはね、ちゃんとげんきになったよ」)
「私はね、ちゃんと元気になったよ」
(すこしまをおいて、「.....うそだけど」とわらった。)
少し間を置いて、「.....嘘だけど」と笑った。
(なみだをぬぐう。)
涙を拭う。
(「まださびしい」)
「まだ寂しい」
(「まだきみにあいたい」)
「まだ君に会いたい」
(「まだ、いっしょにみたかったっておもってる」)
「まだ、一緒に見たかったって思ってる」
(ことばにするたび、むねのおくがいたくなった。)
言葉にするたび、胸の奥が痛くなった。
(そのときだった。)
その時だった。
(ふと、あのひのきみのこえをおもいだした。)
ふと、あの日の君の声を思い出した。
(ーーほしってさ、むかしのひかりなんだよ。)
ーー星ってさ、昔の光なんだよ。
(わたしはもういちど、そらをみあげる。)
私はもう一度、空を見上げる。
(とおくでひとつのほしがまたたいた。)
遠くで一つの星が瞬いた。
(まるで、「ここにいるよ」とでもいうように。)
まるで、「ここにいるよ」とでも言うように。
(それからわたしは、まいとしおなじひにそらをみるようになった。)
それから私は、毎年同じ日に空を見るようになった。