小説長文9! 第七話

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投稿者投稿者白鮮まり @まりとっつぉ🎐 🩵❄️🪽✨  いいね0  お気に入り登録
プレイ回数11  難易度(3.2) 2129打 長文
恋愛小説系です!「雨音に紛れる恋」第七話
小説なので、全然見るだけでもだいじょぶですっ!
画像協力者:AI(光の演出、衣装)

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問題文

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(みなとがあしをとめた。) 湊が足を止めた。 (「さな、ちょっときいてほしいことがある。」) 「紗奈、ちょっと聞いてほしいことがある。」 (いつもとちがうしんけんなひょうじょうに、わたしはおもわずきんちょうした。) いつもと違う真剣な表情に、私は思わず緊張した。 (「......どうしたの?」) 「......どうしたの?」 (みなとはすこしまよったあと、ゆっくりくちをひらいた。) 湊は少し迷ったあと、ゆっくり口を開いた。 (「おれ、むかしからあめがにがてなんだ。」) 「俺、昔から雨が苦手なんだ。」 (「あめが?」) 「雨が?」 (「うん。」) 「うん。」 (わたしはいがいにおもった。) 私は意外に思った。 (いつもあめのひでもへいきそうにあるいていたからだ。) いつも雨の日でも平気そうに歩いていたからだ。
(「なんで?」) 「なんで?」 (「むかし、あめのひにだいじなひととけんかして、それからすこしにがてになった。」) 「昔、雨の日に大事な人と喧嘩して、それから少し苦手になった。」 (みなとはそういって、そらをみあげた。) 湊はそう言って、空を見上げた。 (「そのひととは、もうあえないの?」) 「その人とは、もう会えないの?」 (「......あえるよ。でも、むかしみたいにははなせない。」) 「......会えるよ。でも、昔みたいには話せない。」 (そのこえがすこしさびしそうで、わたしはなにもいえなかった。) その声が少し寂しそうで、私は何も言えなかった。 (「ごめん。きゅうにこんなはなして。」) 「ごめん。急にこんな話して。」 (「ううん。」) 「ううん。」 (わたしはくびをふった。) 私は首を振った。 (「はなしてくれてありがとう。」) 「話してくれてありがとう。」
など
(みなとがすこしおどろいたかおをする。) 湊が少し驚いた顔をする。 (「へんかな。」) 「変かな。」 (「ぜんぜん。むしろ、ちょっとうれしい。」) 「全然。むしろ、ちょっと嬉しい。」 (「うれしい?」) 「嬉しい?」 (「うん。いままでみなとのこと、しらないことばっかりだったから。」) 「うん。今まで湊のこと、知らないことばっかりだったから。」 (わたしはわらった。) 私は笑った。 (「もっとしりたいっておもってた。」) 「もっと知りたいって思ってた。」 (いってから、きゅうにはずかしくなった。) 言ってから、急に恥ずかしくなった。 (「......そう。」) 「......そう。」 (みなともすこしてれたようにめをそらした。) 湊も少し照れたように目をそらした。 (あめのおとだけが、しずかにふたりのあいだをながれていく。) 雨の音だけが、静かに二人の間を流れていく。 (「おれも。」) 「俺も。」 (ちいさなこえだった。) 小さな声だった。 (「え?」) 「え?」 (「さなのこと、もっとしりたい。」) 「紗奈のこと、もっと知りたい。」 (そのことばに、むねがおおきくなった。) その言葉に、胸が大きく鳴った。 (「わたしのこと?」) 「私のこと?」 (「うん。」) 「うん。」 (「じゃあ、すきなたべものは?」) 「じゃあ、好きな食べ物は?」 (「きゅうだな。」) 「急だな。」 (「いまききたくなったの。」) 「今聞きたくなったの。」 (「......あまいもの。」) 「......甘いもの。」 (「いがい。」) 「意外。」 (「そう?」) 「そう?」 (「もっとからいものがすきそう。」) 「もっと辛いものが好きそう。」 (「なんで。」) 「なんで。」 (ふたりでわらった。) 二人で笑った。 (さっきまですこしおもかったくうきが、いつものかえりみちにもどっていく。) さっきまで少し重かった空気が、いつもの帰り道に戻っていく。 (でも、わたしのきもちはもうちがっていた。) でも、私の気持ちはもう違っていた。 (みなとのしらなかったいちめんをしれたことがうれしい。) 湊の知らなかった一面を知れたことが嬉しい。 (じぶんのこともしりたいといってくれたことがうれしい。) 自分のことも知りたいと言ってくれたことが嬉しい。 (そして、もっとちかくにいたいとおもった。) そして、もっと近くにいたいと思った。 (えきにつくころには、あめはすっかりよわくなっていた。) 駅に着く頃には、雨はすっかり弱くなっていた。 (「じゃあ、またあした。」) 「じゃあ、また明日。」 (「うん。」) 「うん。」 (わたしはかいさつへむかおうとした。) 私は改札へ向かおうとした。 (そのとき、みなとがわたしをよびとめる。) その時、湊が私を呼び止める。 (「さな。」) 「紗奈。」 (「なに?」) 「なに?」 (「きょうのこと、だれにもいわないで。」) 「今日のこと、誰にも言わないで。」 (「もちろん。」) 「もちろん。」 (みなとはあんしんしたようにわらった。) 湊は安心したように笑った。 (「ありがとう。」) 「ありがとう。」 (わたしはそのえがおをみつめながらおもった。) 私はその笑顔を見つめながら思った。 (ひみつをひとつきょうゆうしただけなのに、きのうよりずっとちかくなったきがする。) 秘密を一つ共有しただけなのに、昨日よりずっと近くなった気がする。 (いえへかえったわたしは、きょうのかいわをなんどもおもいかえしていた。) 家へ帰った私は、今日の会話を何度も思い返していた。 (「もっとしりたい。」) 「もっと知りたい。」 (あのことばがあたまからはなれない。) あの言葉が頭から離れない。 (そして、ようやくわたしはみとめる。) そして、ようやく私は認める。 (わたしはかみやみなとのことが、すきだ。) 私は神谷湊のことが、好きだ。 (ともだちだからでも、やさしくしてくれるからでもない。) 友達だからでも、優しくしてくれるからでもない。 (ただ、ひとりのおとこのことして。) ただ、一人の男の子として。 (そのよる、わたしはすまほのがめんをみながら、) その夜、私はスマホの画面を見ながら、 (あしたどうやってはなしかけようかかんがえていた。) 明日どうやって話しかけようか考えていた。 (まだこくはくするゆうきはない。) まだ告白する勇気はない。 (でも、このきもちをかくしつづけるのも、すこしだけくるしくなっていた。) でも、この気持ちを隠し続けるのも、少しだけ苦しくなっていた。
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