ソレカラ

(もうなんにもするきがないのです)

もう何にもする気がないのです

(ずっとべっどのなかにまるまって)

ずっとベッドの中に丸まって

(つぶれたにちようびのごごよじ)

つぶれた日曜日の午後四時

(しずかにまためをとじて)

静かにまた目を閉じて

(あんなこというつもりじゃなかったのって)

あんな事言うつもりじゃなかったのって

(だれにいうでもないいいわけ)

誰に言うでもない言い訳

(あしたがきたらぜんぶなにもかも)

明日が来たら全部何もかも

(もとにもどってないかな)

元に戻ってないかな

(ことばをまちがえてそれでもいいたくて)

言葉を間違えて　それでも言いたくて

(わらっていたいだけなのになんでこうなるの)

笑っていたいだけなのに　なんでこうなるの

(つぎにあなたにあったらきっとさ)

次に貴方に会ったらきっとさ

(たぶんじょうずにはなせないから)

多分上手に話せないから

(それがはなせるいまのうちにさ)

それが話せる今のうちにさ

(でんわしようかな)

電話しようかな

(いみがないくだらない)

意味がない　くだらない

(でもほんとうにだいじなのはそのさき)

でも本当に　大事なのはその先

(あのひとがわらってる)

あの人が　笑ってる

(まあとりあえずはそれだけでいいかな)

まあとりあえずは　それだけでいいかな

(もうなんにもするきがないのです)

もう何にもする気がないのです

(ずっとべっどのなかにまるまって)

ずっとベッドの中に丸まって

(つぶれたにちようびのごごごじ)

潰れた日曜日の午後五時

(でんわのべるがひびいた)

電話のベルが響いた

(あんなこというつもりじゃなかったの)

あんなこと言うつもりじゃなかったの

(じゅわきごしにきこえるそのこえ)

受話器越しに聞こえるその声

(ああこうやってわたしはきょうも)

ああこうやって私は今日も

(にげきってしまった)

逃げきってしまった

(ことばがたりなくていつもさきをこされて)

言葉が足りなくて　いつも先を越されて

(しってほしいだけなのに)

知ってほしいだけなのに

(なんでいつもこうなの)

なんでいつもこうなの

(たくさんのことばを)

たくさんの言葉を

(いままでしってきたのに)

今まで知ってきたのに

(いちばんだいじなときには)

一番大事な時には

(それがでてこない)

それが出てこない

(いみがないくだらない)

意味がない　くだらない

(でもほんとうにだいじなのはそれから)

でも本当に　大事なのはソレカラ

(あのひとがわらってる)

あの人が　笑ってる

(まあとりあえずはそれだけでいいや)

まあとりあえずは　それだけでいいや

(うつくしいすばらしい)

美しい　素晴らしい

(そんなひとにはなれそうもないけど)

そんな人には　なれそうもないけど

(あのひとがわらってる)

あの人が　笑ってる

(まあとりあえずは)

まあとりあえずは

(それだけでいいや)

それだけでいいや