祈りの海

(あさなぎせまるじこくにいえをとびだしていた)

朝凪迫る時刻に　家を飛び出していた

(おかにのぼればむかえるこどくとせいじゃくよ)

丘に上れば迎える　孤独と静寂よ

(ひとりみをかがめてまつながめるうなばらには)

一人　身を屈めて待つ　眺める海原には

(ひとをよせつけぬなみがはてしなくひろがる)

人を寄せつけぬ波が　果てしなく広がる

(あのときあらしにたちむかうとりはすべてをみていた)

あの時　嵐に立ち向かう鳥は　全てを見ていた

(とおいいこくのだいちでだれをしんじていきるの)

遠い異国の大地で　誰を信じて生きるの？

(のぼるあさひはあなたをてらしてくれますか)

昇る朝日は　貴方を照らしてくれますか？

(わたしあなたのためにものにさくはなをひとつふたつつんではいのるわ)

私　貴方の為にも　野に咲く花を　一つ二つ摘んでは祈るわ

(ただいつもぶじであるように)

ただ　いつも無事であるように

(ただようきりははれてもけはいはかわらなくて)

漂う霧は晴れても　気配は変わらなくて

(おとずれるふねもみえずいちにちがはじまる)

訪れる船も見えず　一日が始まる

(いままでみつめたじかんのすべてがおもいつのらせた)

今まで見つめた時間の全てが　想い募らせた

(ひとはこどくとであえばなにをしんじていきるの)

人は孤独と出会えば　何を信じて生きるの？

(みえぬきぼうにすがればひかりはさしますか)

見えぬ希望にすがれば　光は差しますか？

(わたしあなたのためにもあおいつきをみあげてりょうてかさねていのるわ)

私　貴方の為にも　蒼い月を見上げて　両手重ねて祈るわ

(いつまでもかわらないように)

いつまでも　変わらないように

(むかしいくさはあなたとわたしのあいをうばい)

昔　戦は貴方と私の愛を奪い

(かわすつるぎのひばなはそらにほしをまいた)

交わす剣の火花は　空に星をまいた

(だけどわたしはいのるわいつかかえってくるまでつよくねがうこのおもい)

だけど私は祈るわ　いつか帰ってくるまで強く願うこの想い

(ただいつもぶじであるように)

ただ　いつも無事であるように