エイプリル

(えいぷりるきみはしんだだれのものにもならないよう)

エイプリル　君は死んだ誰のものにもならないよう

(ことばといっしょに)

言葉と一緒に

(ろくじょうまのせまいへやにかーてんがゆれていた)

六畳間の狭い部屋に　カーテンが揺れていた

(まどぎわのはなしごえくつをはいてきかないふりで)

窓際の話し声　靴を履いて聞かないふりで

(ふたりじゃいられなくて１りのほうがらくで)

二人じゃいられなくて　1人のほうが楽で

(いやほんごしのきみをみてた)

イヤホン越しの君を見てた

(えいぷりるきみはしんだだれのものにもならないよう)

エイプリル　君は死んだ誰のものにもならないよう

(ことばといっしょにしがつのかぜさむいことを)

言葉と一緒に　四月の風　寒いことを

(そんなことでなけなくなっていた)

そんなことで泣けなくなっていた

(ただわすれたくてわすれたくてぼくは)

ただ　忘れたくて　忘れたくて　僕は

(このままいくさきにも)

このまま行く先にも

(ことばころしていくんだ)

言葉殺していくんだ

(いやほんごしにことばかくし)

イヤホン越しに言葉隠し

(えいぷりるきみはしんだだれのものにもなれないから)

エイプリル　君は死んだ誰のものにもなれないから

(こころといっしょにしらぬひととこえとともに)

心と一緒に　知らぬ人と　声とともに

(だれもきみのかみさまにはなれないこと)

誰も君の神様にはなれないこと

(ただのえごできずつけてしまうこと)

ただのエゴで　傷つけてしまうこと

(このままいくさきにも)

このまま行く先にも

(ことばころしていくんだ)

言葉殺していくんだ

(そんでだれのこえかもわからなくなって)

そんで　誰の声かもわからなくなって

(しがつのかぜがふいた)

四月の風が吹いた

(ねぇえいぷりるむしょくとうめいだ)

ねぇ　エイプリル無色透明だ

(つたわるはずもないんだ)

伝わる筈もないんだ

(えいぷりるぼくはここでなにものにもなれないまま)

エイプリル　僕はここで何者にもなれないまま

(ことばといっしょにきみのことをおもいだして)

言葉と一緒に　君のことを思い出して

(そんなことでふりかえることすら)

そんなことで振り返ることすら

(まだあのころにはもどれなくてぼくはぼくは)

まだ　あの頃には戻れなくて僕は　僕は

(えいぷりるきみはしんだだれのものにもならないよう)

エイプリル　君は死んだ誰のものにもならないよう

(ことばといっしょにことばといっしょに)

言葉と一緒に　言葉と一緒に

(ねぇえいぷりるむしょくとうめいで)

ねぇ　エイプリル無色透明で