君とのなくしもの

(なくしたもの　たいせつなこと　まもれなかったぼくらの)

なくしたもの　大切なこと　守れなかった僕らの

(えがおのかげ　このさきいつか　はれることいのってる)

笑顔の影　この先いつか　晴れること祈ってる

(じかんはすぎ　きょうのおわりは　あたりまえにやってくる)

時間は過ぎ　今日の終わりは当たり前にやってくる

(「じゃあまたね」とみおくるせなか　ほんとうは「また」なんてない)

「じゃあまたね」と見送る背中　本当は「また」なんてない

(だれかのしらないまち　ぼくらはそこでであって)

誰かの知らない街　僕らはそこで出会って

(いつからかかぜは　いつもそこにふいてた)

いつからか風は　いつもそこにふいてた

(でもぼくはきみじゃないから)

でも僕は君じゃないから

(つたえることしかできなくて)

伝えることしかできなくて

(まよいとまどいきずをうけたり)

迷い戸惑い傷を受けたり

(ふたつのてにのせたきおく　ゆびさきへかすかにのこして)

二つの手に乗せた記憶　指先へ幽かに残して

(そのてとれるように)

その手取れるように

(ほんのすこしのゆめのつづきを)

ほんの少しの夢の続きを

(あさがくるまえまではと)

朝が来る前まではと

(おもいでにもなれないような　ねむりをいっしょにみた)

思い出にもなれないような　眠りを一緒に見た

(はしゃいでいたおだやかなころ　ぼくらをうごけなくする)

はしゃいでいた穏やかな頃　僕らを動けなくする

(たちどまればふりかえるだけ)

立ち止まれば振り返るだけ

(そんなじかんはとうにない)

そんな時間は疾うに無い

(しらないばしょだらけ　たびをするようなまちは)

知らない場所だらけ　旅をするような街は

(なつかしいかぜにいつのまにかなってた)

懐かしい風にいつのまにかなってた

(いま　ぼくはきみにむかって　できるだけをぜんぶつたえよう)

今　僕は君に向かって　できるだけを全部伝えよう

(みみをふさぎめをとじてもいい)

耳を塞ぎ目を閉じてもいい

(みうしないそうなこころと　すてられないおもいをこめて)

見失いそうな心と　捨てられない思いを込めて

(うけとってほしいんだ)

受けとってほしいんだ

(こどもみたいなきみ)

子供みたいな君

(おとなになれないぼく)

大人になれない僕

(このままおなじことしてたいけど)

このまま同じことしてたいけど

(でもぼくはきみじゃないから　つたえることしかできなくて)

でも僕は君じゃないから　伝えることしかできなくて

(まよいとまどいきずをうけたり)

迷い戸惑い傷を受けたり

(ふたつのてにのせたきおく　ゆびさきへかすかにのこして)

二つの手に乗せた記憶　指先へ幽かに残して

(もうはなれるとしても)

もう離れるとしても