吾輩は猫である7
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順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | subaru | 6806 | S++ | 7.2 | 94.7% | 300.0 | 2162 | 120 | 27 | 2024/04/25 |
2 | スヌスムムリク | 5500 | A | 5.5 | 98.7% | 300.0 | 1671 | 21 | 19 | 2024/04/23 |
3 | りく | 5460 | B++ | 5.6 | 96.9% | 300.0 | 1692 | 54 | 20 | 2024/04/03 |
4 | sada | 3366 | D | 3.4 | 96.6% | 300.0 | 1046 | 36 | 12 | 2024/04/20 |
5 | a | 3250 | D | 3.4 | 95.6% | 300.0 | 1022 | 47 | 12 | 2024/04/11 |
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問題文
(わがはいはにんげんとどうきょしてかれらをかんさつすればするほど、かれらはわがままなものだとだんげん)
吾輩は人間と同居して彼等を観察すればするほど、彼等は我儘なものだと断
(せざるをえないようになった。ことにわがはいがときどきどうきんするこどものごときに)
言せざるを得ないようになった。ことに吾輩が時々同衾する小供のごときに
(いたってはごんごどうだんである。じぶんのかってなときはひとをさかさにしたり、あたまへふくろをかぶ)
至っては言語道断である。自分の勝手な時は人を逆さにしたり、頭へ袋をかぶ
(せたり、ほうりだしたり、へっついのなかへおしこんだりする。しかもわがはいのほうで)
せたり、抛り出したり、へっついの中へ押し込んだりする。しかも吾輩の方で
(すこしでもてだしをしようものならかないそうがかりでおいまわしてはくがいをくわえる。こ)
少しでも手出しをしようものなら家内総がかりで追い廻して迫害を加える。こ
(のあいだもちょっとたたみでつめをといだらさいくんがひじょうにおこってそれからよういにざしきへいれない。)
の間もちょっと畳で爪を磨いだら細君が非常に怒ってそれから容易に座敷へ入
(だいどころのいたのまでひとがふるえていてもいっこうへいきなものである。わがはいのそんけい)
れない。台所の板の間で他が顫えていても一向平気なものである。吾輩の尊敬
(するすじむかいのしろぎみなどはあうたびごとににんげんほどふにんじょうなものはないといっておらる)
する筋向の白君などは逢う度毎に人間ほど不人情なものはないと言っておらる
(る。しろぎみはせんじつたまのようなこねこをよんひきうまれたのである。ところがそこのうちの)
る。白君は先日玉のような子猫を四疋産まれたのである。ところがそこの家の
(しょせいがみっかめにそいつをうらのいけへもっていってよんひきながらすててきたそうだ。)
書生が三日目にそいつを裏の池へ持って行って四疋ながら棄てて来たそうだ。
(しろぎみはなみだをながしてそのいちぶしじゅうをはなしたうえ、どうしてもわれらねこぞくがおやこのあいを)
白君は涙を流してその一部始終を話した上、どうしても我等猫族が親子の愛を
(まったくしてうつくしいかぞくてきせいかつをするにはにんげんとたたかってこれをそうめつせねばならぬと)
完くして美しい家族的生活をするには人間と戦ってこれを剿滅せねばならぬと
(いわれた。いちいちもっとものぎろんとおもう。またとなりのみけくんなどはにんげんがしょゆうけん)
いわれた。一々もっともの議論と思う。また隣りの三毛君などは人間が所有権
(ということをかいしていないといっておおいいにふんがいしている。がんらいわれわれどうぞくかんではめざし)
という事を解していないといって大に憤慨している。元来我々同族間では目刺
(のあたまでもぼらのへそでもいちばんさきにみつけたものがこれをくうけんりがあるものとなって)
の頭でも鰡の臍でも一番先に見付けたものがこれを食う権利があるものとなっ
(いる。もしあいてがこのきやくをまもらなければわんりょくにうったえてよいくらいのものだ。)
ている。もし相手がこの規約を守らなければ腕力に訴えて善いくらいのものだ。
(しかるにかれらにんげんはごうもこのかんねんがないとみえてわれらがみつけたごちそうはかならず)
しかるに彼等人間は毫もこの観念がないと見えて我等が見付けた御馳走は必ず
(かれらのためにりゃくだつせらるるのである。かれらはそのきょうりきをたのんでせいとうにごじんがくいうる)
彼等のために掠奪せらるるのである。彼等はその強力を頼んで正当に吾人が食
(べきものをうばってすましている。しろぎみはぐんじんのうちにおりみけくんはだいげんのしゅじん)
い得べきものを奪ってすましている。白君は軍人の家におり三毛君は代言の主
(をもっている。わがはいはきょうしのいえにすんでいるだけ、こんなことにかんするとりょうぎみ)
人を持っている。吾輩は教師の家に住んでいるだけ、こんな事に関すると両君
(よりもむしろらくてんである。ただそのひそのひがどうにかこうにかおくられればよ)
よりもむしろ楽天である。ただその日その日がどうにかこうにか送られればよ
(い。いくらにんげんだって、そういつまでもさかえることもあるまい。まあきをながくねこ)
い。いくら人間だって、そういつまでも栄える事もあるまい。まあ気を永く猫
(のじせつをまつがよかろう。)
の時節を待つがよかろう。