吾輩は猫である21

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プレイ回数78難易度(4.5) 300秒 長文 長文モードのみ
読書初心者、子ども向き
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 りく 5936 A+ 6.1 96.2% 300.0 1853 72 27 2024/04/14
2 sada 2963 E+ 3.1 94.7% 300.0 941 52 14 2024/04/30

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問題文

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(おりからもんのこうしがちりん、ちりん、ちりりりりんとなる。)

おりから門の格子がチリン、チリン、チリリリリンと鳴る。

(おおかたらいきゃくであろう、らいきゃくならげじょがとりつぎにでる。)

大方来客であろう、来客なら下女が取次に出る。

(わがはいはさかなやのうめこうがくるときのほかはでないことにきめているのだから、)

吾輩は肴屋の梅公がくる時のほかは出ない事に極めているのだから、

(へいきで、もとのごとくしゅじんのひざにすわっておった。)

平気で、もとのごとく主人の膝に坐っておった。

(するとしゅじんはこうりがしにでもとびこまれたようにふあんなかおつきをしてげんかんのほうをみる)

すると主人は高利貸にでも飛び込まれたように不安な顔付をして玄関の方を見る

(。なんでもねんがのきゃくをうけてさけのあいてをするのがいやらしい。)

。何でも年賀の客を受けて酒の相手をするのが厭らしい。

(にんげんもこのくらいへんくつになればもうしぶんはない。そんならはやくからがいしゅつでもすれば)

人間もこのくらい偏屈になれば申し分はない。そんなら早くから外出でもすれば

(よいのにそれほどのゆうきもない。いよいよかきのこんじょうをあらわしている。)

よいのにそれほどの勇気もない。いよいよ牡蠣の根性をあらわしている。

(しばらくするとげじょがきてかんげつさんがおいでになりましたという。)

しばらくすると下女が来て寒月さんがおいでになりましたという。

(このかんげつというおとこはやはりしゅじんのきゅうもんかせいであったそうだが、)

この寒月という男はやはり主人の旧門下生であったそうだが、

(いまではがっこうをそつぎょうして、なんでもしゅじんよりりっぱになっているというはなしである。)

今では学校を卒業して、何でも主人より立派になっているという話である。

(このおとこがどういうわけか、よくしゅじんのところへあそびにくる。)

この男がどういう訳か、よく主人の所へ遊びに来る。

(くるとじぶんをおもっているおんながありそうな、なさそうな、よのなかがおもしろそうな、)

来ると自分を恋っている女が有りそうな、無さそうな、世の中が面白そうな、

(つまらなそうな、すごいようなつやっぽいようなもんくばかりならべてはかえる。)

つまらなそうな、凄いような艶っぽいような文句ばかり並べては帰る。

(しゅじんのようなしなびかけたにんげんをもとめて、わざわざこんなはなしをしにくるのから)

主人のようなしなびかけた人間を求めて、わざわざこんな話しをしに来るのから

(してがてんがいかぬが、あのかきてきしゅじんがそんなだんわをきいてときどきあいづちをうつのは)

して合点が行かぬが、あの牡蠣的主人がそんな談話を聞いて時々相槌を打つのは

(なおおもしろい。 「しばらくごぶさたをしました。)

なお面白い。 「しばらくご無沙汰をしました。

(じつはきょねんのくれからおおいにかつどうしているものですから、でようでようとおもっても、)

実は去年の暮から大に活動しているものですから、出よう出ようと思っても、

(ついこのほうがくへあしがむかないので」とはおりのひもをひねくりながら)

ついこの方角へ足が向かないので」と羽織の紐をひねくりながら

(なぞみたようなことをいう。「どっちのほうがくへあしがむくかね」)

謎見たような事をいう。「どっちの方角へ足が向くかね」

など

(としゅじんはまじめなかおをして、くろもめんのもんつきばおりのそでぐちをひっぱる。)

と主人は真面目な顔をして、黒木綿の紋付羽織の袖口を引張る。

(このはおりはもめんでゆきがみじかい、したからべんべらものがさゆうへごぶくらいずつ)

この羽織は木綿でゆきが短い、下からべんべら者が左右へ五分くらいずつ

(はみだしている。 「えへへへすこしちがったほうがくで」とかんげつくんがわらう。)

はみ出している。 「エヘヘへ少し違った方角で」と寒月君が笑う。

(みるときょうはまえばがいちまいかけている。「きみはをどうかしたかね」)

見ると今日は前歯が一枚欠けている。「君歯をどうかしたかね」

(としゅじんはもんだいをてんじた。「ええじつはあるところでしいたけをくいましてね」)

と主人は問題を転じた。「ええ実はある所で椎茸を食いましてね」

(「なにをくったって?」「そのすこししいたけをくったんで。しいたけのかさをまえばで)

「何を食ったって?」「その少し椎茸を食ったんで。椎茸の傘を前歯で

(かみきろうとしたらぼろりとはがかけましたよ」「しいたけではがかけるなんざ、)

噛み切ろうとしたらぼろりと歯が欠けましたよ」「椎茸で歯が欠けるなんざ、

(なんだかじじいくさいね。はいくにはなるかもしれないが、こいにはならんようだな」)

何だか爺々臭いね。俳句にはなるかも知れないが、恋にはならんようだな」

(とひらてでわがはいのあたまをかるくたたく。「ああそのねこがれいのですか、)

と平手で吾輩の頭を軽く叩く。「ああその猫が例のですか、

(なかなかふとってるじゃありませんか、それならくるまやのくろにだって)

なかなか肥ってるじゃありませんか、それなら車屋の黒にだって

(まけそうもありませんね、りっぱなものだ」とかんげつくんはおおいにわがはいをほめる。)

負けそうもありませんね、立派なものだ」と寒月くんは大に吾輩を賞める。

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