吾輩は猫である22

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プレイ回数59難易度(4.5) 300秒 長文 長文モードのみ
読書初心者向け、子ども向け
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 りく 5676 A 5.8 96.7% 300.0 1762 59 26 2024/04/15
2 スヌスムムリク 4873 B 4.9 98.7% 300.0 1480 18 21 2024/04/26
3 もっちゃん先生 4610 C++ 4.8 96.1% 300.0 1440 57 21 2024/04/12
4 sada 2936 E+ 3.1 94.6% 300.0 934 53 13 2024/04/30

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問題文

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(「ちかごろだいぶおおきくなったのさ」とじまんそうにあたまをぽかぽかなぐる。)

「近頃大分大きくなったのさ」と自慢そうに頭をぽかぽかなぐる。

(ほめられたのはとくいであるがあたまがしょうしょういたい。「おとといもちょいとがっそうかいを)

賞められたのは得意であるが頭が少々痛い。「一昨日もちょいと合奏会を

(やりましてね」とかんげつくんはまたはなしをもとにもどす。)

やりましてね」と寒月君はまた話しをもとに戻す。

(「どこで」「どこでもそりゃおききにならんでもよいでしょう。)

「どこで」「どこでもそりゃ御聞きにならんでもよいでしょう。

(ヴぁいおりんがさんちょうとぴやののばんそうでなかなかおもしろかったです。)

ヴァイオリンが三挺とピヤノの伴奏でなかなか面白かったです。

(ヴぁいおりんもさんちょうくらいになるとへたでもきかれるものですね。)

ヴァイオリンも三挺くらいになると下手でも聞かれるものですね。

(ふたりはおんなでわたしがそのなかへまじりましたが、じぶんでもよくひけたとおもいました」)

二人は女で私がその中へまじりましたが、自分でも善く弾けたと思いました」

(「ふん、そしてそのおんなというのはなにものかね」としゅじんはうらやましそうにといかける。)

「ふん、そしてその女というのは何者かね」と主人は羨ましそうに問いかける。

(がんらいしゅじんはへいじょうこぼくかんがんのようなかおつきはしているもののじつのところはけっして)

元来主人は平常枯木寒巌のような顔付はしているものの実のところは決して

(ふじんにれいたんなほうではない、かつてせいようのあるしょうせつをよんだら、)

婦人に冷淡な方ではない、かつて西洋の或る小説を読んだら、

(そのなかにあるいちじんぶつがでてきて、それがたいていのふじんにはかならずちょっとほれる。)

その中にある一人物が出て来て、それが大抵の婦人には必ずちょっと惚れる。

(かんじょうをしてみるとおうらいをとおるふじんのななわりじゃくにはれんちゃくするということが)

勘定をして見ると往来を通る婦人の七割弱には恋着するという事が

(ふうしてきにかいてあったのをみて、これはしんりだとかんしんしたくらいなおとこである。)

諷刺的に書いてあったのを見て、これは真理だと感心したくらいな男である。

(そんなうわきなおとこがなぜかきてきしょうがいをおくっているかというのは)

そんな浮気な男が何故牡蠣的生涯を送っているかと云うのは

(わがはいねこなどにはとうていわからない。あるひとはしつれんのためだともいうし、)

吾輩猫などには到底分らない。或人は失恋のためだとも云うし、

(あるひとはいじゃくのせいだともいうし、)

或人は胃弱のせいだとも云うし、

(またあるひとはかねがなくておくびょうなたちだからだともいう。どっちにしたって)

また或人は金がなくて臆病な性質だからだとも云う。どっちにしたって

(めいじのれきしにかんけいするほどなじんぶつでもないのだからかまわない。)

明治の歴史に関係するほどな人物でもないのだから構わない。

(しかしかんげつくんのおんなづれをうらやましげにたずねたことだけはじじつである。)

しかし寒月君の女連れを羨まし気に尋ねた事だけは事実である。

(かんげつくんはおもしろそうにくちとりのかまぼこをはしではさんではんぶんまえばでくいきった。)

寒月君は面白そうに口取の蒲鉾を箸で挟んで半分前歯で食い切った。

など

(わがはいはまたかけはせぬかとしんぱいしたがこんどはだいじょうぶであった。)

吾輩はまた欠けはせぬかと心配したが今度は大丈夫であった。

(「なにふたりともさるところのれいじょうですよ、ごぞんじのかたじゃありません」)

「なに二人とも去る所の令嬢ですよ、御存じの方じゃありません」

(とよそよそしいへんじをする。「なーる」としゅじんはひっぱったが)

と余所余所しい返事をする。「ナール」と主人は引張ったが

(「ほど」をりゃくしてかんがえている。かんげつくんはもういいかげんなじふんだとおもったものか)

「ほど」を略して考えている。寒月君はもう善い加減な時分だと思ったものか

(「どうもよいてんきですな、おひまならごいっしょにさんぽでもしましょうか、)

「どうも好い天気ですな、御閑ならごいっしょに散歩でもしましょうか、

(りょじゅんがおちたのでしちゅうはたいへんなけいきですよ」とうながしてみる。)

旅順が落ちたので市中は大変な景気ですよ」と促がして見る。

(しゅじんはりょじゅんのかんらくよりおんなづれのみもとをききたいというかおで、)

主人は旅順の陥落より女連の身元を聞きたいと云う顔で、

(しばらくかんがえこんでいたがようやくけっしんをしたものとみえて)

しばらく考え込んでいたがようやく決心をしたものと見えて

(「それじゃでるとしよう」とおもいきってたつ。やはりくろもめんのもんつきばおりに、)

「それじゃ出るとしよう」と思い切って立つ。やはり黒木綿の紋付羽織に、

(あにのかたみとかいうにじゅうねんらいきふるしたゆうきつむぎのわたいれをきたままである。)

兄の紀念とかいう二十年来着古した結城紬の綿入を着たままである。

(いくらゆうきつむぎがじょうぶだって、こうきつづけではたまらない。ところどころがうすくなって)

いくら結城紬が丈夫だって、こう着つづけではたまらない。所々が薄くなって

(ひにすかしてみるとうらからつぎをあてたはりのめがみえる。)

日に透かして見ると裏からつぎを当てた針の目が見える。

(しゅじんのふくそうにはしわすもしょうがつもない。ふだんぎもよそゆきもない。)

主人の服装には師走も正月もない。ふだん着も余所ゆきもない。

(でるときはふところでをしてぶらりとでる。ほかにきるものがないからか、)

出るときは懐手をしてぶらりと出る。ほかに着る物がないからか、

(あってもめんどうだからきがえないのか、わがはいにはわからぬ。)

有っても面倒だから着換えないのか、吾輩には分らぬ。

(ただしこれだけはしつれんのためともおもわれない。)

ただしこれだけは失恋のためとも思われない。

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