女神

(だって)

だって

(かっさい、たいくつなんてあんがい)

喝采、退屈なんて案外

(きってもきれやしない)

切っても切れやしない

(もういっかい、もういいか)

もう一回、もういいか

(であってしまったんだ)

出会ってしまったんだ

(うんめいってきっとさ)

運命ってきっとさ

(きまっているのかな)

決まっているのかな

(ぼくはぼくのこと)

僕は僕のこと

(ばかりなんだいつも)

ばかりなんだいつも

(いまでも)

今でも

(ゆううつだよ)

憂鬱だよ

(きみがどこかで、あのひのめで)

君がどこかで、あの日の目で

(みているきがして)

見ている気がして

(だって)

だって

(かっさい、たいくつなんてあんがい)

喝采、退屈なんて案外

(きってもきれやしない)

切っても切れやしない

(もういっかい、もういいか)

もう一回、もういいか

(たんじゅんなことばで)

単純な言葉で

(はいはい)

ハイハイ

(まいかいさんざんめでおって)

毎回散々目で追って

(あこがれはきえやしない)

憧れは消えやしない

(けっきょくさ、にんげんさ)

結局さ、人間さ

(「なにか」じゃなきゃ)

「何か」じゃなきゃ

(いきていけないのさ)

生きていけないのさ

(ぼくのいのちなら)

僕の命なら

(いつでもかけられるのに)

いつでもかけられるのに

(かみさまはきっと)

神様はきっと

(ぼくをえらんでないな)

僕を選んでないな

(いまさら)

今更

(すりきれるような)

擦り切れるような

(もろいきらめきがほしい)

脆いきらめきが欲しい

(まよいのないひだりて)

迷いのない左手

(とおくのきみのすがた)

遠くの君の姿

(きれいだ)

綺麗だ

(たいくつだよ)

退屈だよ

(まっくろになってしまった)

真っ黒になってしまった

(みぎてがほどけない)

右手が解けない

(だって)

だって

(あいまい、はんぱなかじょうがきの)

曖昧、半端な箇条書きの

(こたえなんていらない)

答えなんて要らない

(なにかひとつ、たったひとつ)

何か一つ、たった一つ

(かがやくこのてで)

輝くこの手で

(あまいな)

甘いな

(ぜったいてきにここにしか)

絶対的にここにしか

(いられないわけじゃない)

居られないわけじゃない

(ちをはってここにいたい)

地を這ってここに居たい

(はいあがらなきゃ)

這い上がらなきゃ

(だれがわらっても)

誰が笑っても

(さんざんめでおって)

散々目で追って

(ぜったいとどきやしないな)

絶対届きやしないな

(ぼくのことをおいて)

僕のことを置いて

(かがやいている)

輝いている

(だって)

だって

(かっさい、たいくつなんてあんがい)

喝采、退屈なんて案外

(きってもきれやしない)

切っても切れやしない

(もういいかい、もういいよ)

もういいかい、もういいよ

(であってしまったんだ)

出会ってしまったんだ

(おしえて)

教えて

(いったいぜんたいぼくはだれだ)

一体全体僕は誰だ

(かみさまはしりやしない)

神様は知りやしない

(もえつきたいとまりはしない)

燃え尽きたい止まりはしない

(たとえきみがぼくをころしても)

例え君が僕を殺しても