魔法が解けるまで

(ゆれたゆれたこのこえにのって)

揺れた 揺れた この声に乗って

(ふれたふれたそうおもってたけど)

触れた 触れた そう思ってたけど

(きえたきえたこのこえにのって)

消えた 消えた この声に乗って

(みみなりだけあたまにのこる)

耳鳴りだけ頭に残る

(ゆれたゆれたこのこえにのって)

揺れた 揺れた この声に乗って

(ふれたふれたそうおもってたけど)

触れた 触れた そう思ってたけど

(みえたあすははいいろだった)

見えた 明日は 灰色だった

(みみなりはのこっているのに)

耳鳴りは残っているのに

(ゆめのなかでえらんだひめさまをすくうための)

夢の中で選んだ 姫様を救うための

(ぶきはこのこえにしたけど)

武器はこの声にしたけど

(むてきなのはまほうがとけるまでのあいだだけなの)

「無敵なのは魔法が解けるまでの間だけなの」

(それでもいいから)

それでもいいから

(あすにはまほうがとけてしまって)

明日には魔法が解けてしまって

(このこえはただのかせきになっちゃうよ)

この声はただの化石になっちゃうよ

(あすにはまほうがとけてしまうが)

明日には魔法が解けてしまうが

(いいよそれまでぼくのこえは)

いいよ それまで僕の声は

(ずっとむてきなんだろ？)

ずっと無敵なんだろ？

(ゆれたゆれたこのこえにのって)

揺れた 揺れた この声に乗って

(まじょはさびたほうきにのって)

魔女は錆びた箒に乗って

(ぼくのまえにあらわれてとうんだ)

僕の前に現れて問うんだ

(あなたはだれのためにうたってるの)

「あなたは誰のために歌ってるの」

(ゆめのなかでえらんだひめさまをすくうための)

夢の中で選んだ 姫様を救うための

(ぶきはこのこえにしたけど)

武器はこの声にしたけど

(あなたをふくめまほうですくえるのはただひとりだけなの)

「あなたを含め魔法で救えるのはただ一人だけなの」

(それでもいいから)

それでもいいから

(あすにはまほうがとけてしまって)

明日には魔法が解けてしまって

(このこえはただのかせきになるけど)

この声はただの化石になるけど

(あすにはなにをうたえばいいんだろう)

明日には何を歌えばいいんだろう

(しらねえよそれでもぼくのこえを)

知らねえよ それでも僕の声を

(たやすつもりはないから)

絶やすつもりはないから

(このまほうはあなたのこえでひとりだけ)

"この魔法はあなたの声で一人だけ

(だれかをすくうことができるけれど)

誰かを救うことが出来るけれど

(まほうがとけたそのときには)

魔法が解けたその時には

(だれもあなたのことをおもいだせない)

誰もあなたのことを思い出せない"

(それでもいいから)

それでもいいから

(あすにはまほうがとけてしまって)

明日には魔法が解けてしまって

(かおもこえもだれもおもいだせなくなるよ)

顔も声も誰も思い出せなくなるよ

(あすにはまほうがとけてしまうが)

明日には魔法が解けてしまうが

(いいよそれまでにぼくのこえで)

いいよ それまでに僕の声で

(きみをすくってみせるから)

君を救ってみせるから

(まほうがとけるまで)

" 魔法が解けるまで "