林檎の理

(いつからきまってそうだったじゅうりょくはぼくをてばなさない)

いつから　決まってそうだった　重力は僕を手放さない

(りんごがなっておちてからだれもがしっていたこと)

林檎が成って落ちてから　誰もが知っていた事

(どこにもいけないとしょうねんだれともきずつけあわないよう)

どこにも行けないと少年　誰とも傷付け合わないよう

(ぶあついこーとをみにまとってけんそうにとびこんでいった)

分厚いコートを身に纏って　喧騒に飛び込んでいった

(こころがここからきえないように)

心が　ここから　消えない様に

(ぼくらはこのほしからはなれられないかな)

僕らは　この星から　離れられないかな

(あるがままいられないなんてもういっそやめちまおうかな)

あるがまま　いられないなんて　もういっそ　やめちまおうかな

(ぼくはずっときみじゃないからどうやったってしれやしないよ)

僕はずっと　君じゃないから　どうやったって　知れやしないよ

(こんなほしのうえにおちたこんなほしがはなさないぼくは)

こんな星の上に落ちた　こんな星が離さない僕は

(そのほしのようにだれかをはなさないでいれるか)

その星の様に　誰かを離さないでいれるか

(だれでもいいのさとしょうねんだれともわかりあえないから)

誰でもいいのさと少年　誰とも分かり合えないから

(りんごはうれておちるけどつきにはすこしもちかづかないんだ)

林檎は熟れて落ちるけど　月には少しも近付かないんだ

(どこかでみつけたことばによれば)

どこかで見付けた　言葉によれば

(すべてはひきあってよせあっているらしい)

全ては　引き合って　寄せ合っているらしい

(ぼくのままいられないのならもうぜんぶいみなどないだろう)

僕のまま　いられないのなら　もう全部意味などないだろう

(しんじたいのにしんじれないのはぼくじゃなくてきみのせいだろう)

信じたいのに信じれないのは　僕じゃなくて君のせいだろう

(こんなほしのうえにおちてこんなおもいをかかえているのは)

こんな星の上に落ちて　こんな思いを抱えているのは

(あのことばどおりよりそいたいとおもっているから)

あの言葉通り　寄り添いたいと思っているから？

(ただじぶんをうけいれられたらなぁ)

ただ自分を　受け入れられたらなぁ

(ぼくらがここからきえないうちに)

僕らが　ここから　消えない内に

(ぼくらはすべてをみとめられるのかな)

僕らは　全てを　認められるのかな

(あるがままいられないなんて)

あるがまま　いられないなんて

(もうきっときまっていたこと)

もうきっと　決まっていた事

(そうしていまもかわりながらもぼくはずっとぼくのままだ)

そうして今も　変わりながらも　僕はずっと僕のままだ

(こんなほしのうえにおちたこんなほしがはなさないぼくも)

こんな星の上に落ちた　こんな星が離さない僕も

(そのほしのようにだれかをはなせないでいるんだ)

その星の様に　誰かを離せないでいるんだ

(ぼくがいまはなせないものがいつだってぼくのこたえだろう)

僕が今　離せない物が　いつだって僕の答えだろう

(それはいつもかわりながらも)

それはいつも　変わりながらも

(どうやったってぼくになるだろう)

どうやったって僕になるだろう

(そんなほしのうえにおちたきみをみつけだせたほしのうえで)

そんな星の上に落ちた　君を見付け出せた星の上で

(まだみぬこたえもちゃんとみつけだしてみせるから)

まだ見ぬ答えも　ちゃんと見付け出してみせるから