妄想コレクター

(ぐれいのまちにうまれて)

グレイの街に生まれて

(ためいきのかぜにふかれて)

溜息の風に吹かれて

(ゆきばのないぼくたちは)

行き場のない僕達は

(ただたちつくした)

ただ立ち尽くした

(ぎもんとこたえはとくにない)

疑問と答えは特に無い

(ゆきかうひとびとにあわせ)

行き交う人々に合わせ

(きぞんのこせいがれつをなし)

既存の個性が列をなし

(ただくりかえしくびをたてにふりつづけた)

ただ繰り返し　首を縦に振り続けた

(みじゅくでちせつなずのうはふあんをなぐりつづけた)

未熟で稚拙な頭脳は　不安を殴り続けた

(いたみはかいらくのめろでぃ)

痛みは快楽のメロディ

(しげきとまひをくりかえし)

刺激と麻痺を繰り返し

(あくまにたましいをうったよる)

悪魔に魂を売った夜

(はげしいあめのなか)

激しい雨の中

(あなたにみとめられたくても)

あなたに認められたくても

(いないからまねきんあいてなの)

居ないから　マネキン相手なの

(やさしくつつみこむように)

優しく包みこむ様に

(あなたとちがうことばづかい)

あなたと違う言葉遣い

(いきづかいこしづかいしょせんだみー)

息遣い腰使い所詮ダミー

(いびつなあいのかけらたち)

イビツな愛のカケラ達

(きずつけるつもりはなかった)

傷つけるつもりは無かった

(きれいなおもいでのまま)

キレイな想い出のまま

(だれにもふれないかごのなか)

誰にも触れないカゴの中

(ただうたうきみのこえはだれにもきこえない)

ただ歌う君の声は　誰にも聞こえない

(よくぼうがむしばむからだむねをくびをきおくを)

欲望が蝕む身体　胸を首を記憶を

(だれにもきづかれず)

誰にも気付かれず

(にくしみにともるほのおは)

憎しみに灯る炎は

(よごれたひふをあわれむ)

よごれた皮膚を憐れむ

(くちびるをかみしめあなたはゆるさない)

唇を噛み締め　あなたは許さない

(こんくりーとのなかじゃ)

コンクリートの中じゃ

(みろももなりざもかなわないきれいなの)

ミロもモナリザも　叶わない綺麗なの

(はいいろのてんし)

灰色の天使

(ようやくねむれるみもこころも)

ようやく眠れる　身もこころも

(きょうはどんなどれすでおどろう)

今日はどんな　ドレスで踊ろう

(わたしはおとぎのくにへ)

私はおとぎの国へ

(がらすのくつみつからないの)

ガラスの靴　見つからないの

(１２じにはまほうがとけるの)

12時には魔法が解けるの

(いのりはそらに)

祈りは空に

(わたしはげーむ)

私はゲーム

(ばっど・えんどの)

バッド・エンドの

(わるいゆめにめざめのきすを)

悪い夢に目覚めのキスを

(ねがいはかぜとともにさり)

願いは風とともに去り