粋恋 / 水樹奈々

(さくらふるなごりのそら)

桜降る 名残りの空

(あわれむじょうのよるよ)

哀れ 無常の夜よ

(それがきえぬさだめでも)

それが消えぬ宿命(さだめ)でも

(たとえむなしいぜつぼうでも)

たとえ虚しい絶望でも

(にじむはいきょにさしたゆうやみのように)

滲む廃墟に射した夕闇のように

(つらくこどくであっても)

辛く孤独であっても

(いとしきひとよみつめてほしい)

愛しき人よ 見つめて欲しい

(あいがさかせたはなをいのちというなら)

愛が咲かせた花を命と云うなら

(このみくちはててもいい)

この身 朽ち果ててもいい

(もゆるおもいはやいばとなって)

燃ゆる想いは 刃となって

(くるおしいほどにこころにつきささる)

狂おしい程に心に突き刺さる

(いちどかぎりのこのよをいきぬくなら)

一度限りのこの世を生き抜くなら

(ささげてくいはない)

捧げて悔いはない

(かなしみさえあいのけしんだと)

悲しみさえ 愛の化身だと

(このときをかけるだけ)

この瞬間(とき)を駆けるだけ

(かべんよてんにまえかべんよかぜにちれ)

花弁よ 天に舞え 花弁よ 風に散れ

(これがとけぬきずななら)

これが解けぬ絆なら

(ふたりかなわぬあすでもいい)

二人 叶わぬ明日でもいい

(いとしきひとよいまだきしめてほしい)

愛しき人よ 今 抱きしめて欲しい

(ゆめにはばたくとりをいのりとよぶなら)

夢に羽ばたく鳥を祈りと呼ぶなら

(きずついたこのつばさで)

傷ついたこの翼で

(つのるいたみもほのおとなって)

募る痛みも 炎となって

(もとめつづけるこころてらしだすから)

求め続ける心 照らし出すから

(あいはためすときはわらう)

愛は試す 時は嗤(わら)う

(しんじつなのかととわれるけど)

真実なのかと問われるけど

(しんじつらぬくあいだけがただ)

信じ貫く愛だけがただ

(すべてのたましいすくうのでしょう)

全ての魂 救うのでしょう

(あいがさかせたはなをいのちというなら)

愛が咲かせた花を命と云うなら

(このみくちはててもいい)

この身 朽ち果ててもいい

(もゆるおもいはやいばとなって)

燃ゆる想いは 刃となって

(くるおしいほどにこころにつきささる)

狂おしい程に心に突き刺さる

(いちどかぎりのこのよをいきぬくなら)

一度限りのこの世を生き抜くなら

(ささげてくいはない)

捧げて悔いはない

(かなしみさえあいのけしんだと)

悲しみさえ 愛の化身だと

(このときをかけるだけ)

この瞬間(とき)を駆けるだけ

(かべんよてんにまえかべんよかぜにちれ)

花弁よ 天に舞え 花弁よ 風に散れ