アンティフォーナ

(かたることをやめたものがたりのゆくえは)

語ることを止めた物語の行方は

(あばくためのかぎをなくしてしまったまま)

暴くための鍵を失くしてしまったまま

(ざんこくなしんじつやさしくうつくしいうそ)

残酷な真実　優しく美しい嘘

(いくえにふかくきざみあい)

幾重に深く刻みあい

(おりなすやみのｐｒｅｌｕｄｅかなでる)

織り成す闇の前奏曲-prelude-奏でる

(こいこがれもとめあいながら)

恋焦がれ求め合いながら

(たがいにきずつけあう)

互いに傷つけ合う

(そのとげはあいのためか)

その棘は愛の為か

(むくわれぬかなしみのためか)

報われぬ哀しみの為か

(かざしあうせいぎたちがまう)

翳し合う正義たちが舞う

(こたえなきせんりつがみちびくそのけつまつを)

答えなき旋律が導くその結末を

(ひげきとはよばせない)

悲劇とは呼ばせない

(ひめたおもいだいてなにをゆめみてるのか)

秘めた意志(おもい)抱いて何を夢見てるのか

(ぎせいとひきかえにつみをあがなえるのか)

犠牲と引き換えに罪を贖えるのか

(はじまりはとおいひ)

始まりは遠い日

(すうきなるすじがきで)

数奇なる筋書きで

(むくないのちはぜつぼうにからめとられて)

無垢な命は絶望に絡め捕られて

(なにもできないまま)

何もできないまま...

(おとをたてくずれおちてゆくこのせかいのはへんを)

音を立て崩れ墜ちてゆくこの世界の破片を

(ひとひらもこぼさぬようずっとひとりこらえていたの)

ひとひらもこぼさぬようずっと独り堪えていたの

(さくごするふくせんがちらすはめつへのざんきょうが)

錯誤する伏線が散らす破滅への残響が

(なりやむことはなくても)

鳴り止むことはなくても

(なげくだけじゃおわれない)

嘆くだけじゃ終われない

(せつなるねがい)

切なる願い

(こおりはててかたくとざされながらも)

凍り果てて固く閉ざされながらも

(やがてめざめるときをまってる)

やがて目醒める時を待ってる

(そうしんじている)

そう、信じている

(こいこがれもとめあいながら)

恋焦がれ求め合いながら

(たがいにきずつけあう)

互いに傷つけ合う

(そのとげはあいのためか)

その棘は愛の為か

(むくわれぬかなしみのためか)

報われぬ哀しみの為か

(かざしあうせいぎたちがまう)

翳し合う正義たちが舞う

(こたえなきせんりつがみちびくそのけつまつを)

答えなき旋律が導くその結末を

(ひげきとはよばせない)

悲劇とは呼ばせない