有難や節／守屋浩

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(かねがなければくよくよします)

金が無ければ　くよくよします

(おんなにふられりゃなきまする)

女にふられりゃ　泣きまする

(はらがへったらおまんまたべて)

腹が減ったら　おまんま食べて

(いのちつきればあのよいき)

命尽きれば　あの世行き

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(こいというからいきたくなって)

恋というから　行きたくなって

(あいというからあいたがる)

愛というから　逢いたがる

(こんなどうりはだれでもわかる)

こんな道理は　誰でも分かる

(それをやめたきゃじをかえろ)

それをやめたきゃ　字を変えろ

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(でもはでもでもあのこのでもは)

デモはデモでも　あの娘のデモは

(いつもはがいいじれったい)

いつもはがいい　じれったい

(はやくいっしょになろうといえば)

早く一緒になろうと言えば

(でもでもでもというばかり)

デモデモデモと　言うばかり

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(ちかごろちきゅうもにんずうがふえて)

近ごろ地球も　人数が増えて

(みぎもひだりもまんいんだ)

右も左も　満員だ

(だけどいくとこたくさんござる)

だけど行くとこ　たくさんござる

(そらにゃてんごくちにゃじごく)

空にゃ天国　地にゃ地獄

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(さけをのんだらごくらくいきと)

酒を呑んだら　極楽行きと

(おもうつもりでじごくいき)

思うつもりで　地獄行き

(どこでどうやらみちまちがえて)

どこでどうやら　道まちがえて

(どなるにょうぼうのえんまがお)

怒鳴る女房の　閻魔顔

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や

(おやのおしえはとうといものよ)

親の教えは　尊いものよ

(おれもそろそろみならおか)

俺もそろそろ　見習おか

(おやじゃええとこでさけのんでござる)

親父ゃええとこで　酒呑んでござる

(べんきょうばかりじゃおやふこう)

勉強ばかりじゃ　親不孝

(ありがたやありがたやありがたやありがたや)

有難や有難や　有難や有難や