百鬼夜行

(ちゃんちゃらおかしないでたちでまたさけのみあおれどひはくれず)

ちゃんちゃらおかしな出で立ちで また酒呑み呷れど日は暮れず

(つまらんかおしてまちをゆくほらあれこれいうてはよいちらす)

つまらん顔して街を行く ほらあれこれ言うては酔い散らす

(いやどだいもどだいにめんどうでおかしなのんべえだ)

いや どだいもどだいに面倒で おかしな飲ん兵衛だ

(おんぼろにしきのさらさもようそのしゃれたおかおにはきんぎょのえ)

オンボロ錦の更紗模様 その洒落たお顔には金魚の絵

(こしやらまたやらはたらかせまたおてがるよくぼうむさぼれば)

腰やら股やら働かせ またお手軽欲望貪れば

(いまどこへもきこえるこえだしたわたしさみしいの)

今どこへも聞こえる声出した 「私さみしいの」

(よばれてとびでてこのよにさんじょうみなさまよろしくどうぞ)

呼ばれて飛び出てこの世に参上 皆様よろしくどうぞ

(たのしくなったりかなしくなったりせわしのないひばかりだ)

楽しくなったり哀しくなったり 忙しのない日ばかりだ

(とばりをあげろやひるあんどんほらここらでおひとつどうだ)

帳を上げろや昼行灯ほら ここらでおひとつどうだ

(われらはげんだいのようかいだ)

我らは現代の妖怪だ！

(とんちんかんなことばかりまだしんじている)

頓珍漢なことばかり まだ信じている

(たぬきのせなかにひをともせばほう)

狸の背中に火を灯せば ほう

(あんあんぱっぱらぱのこうしんやってやれほら)

あんあん ぱっぱらぱの行進 やってやれほら

(ばけつたたいてはこえあげろやほう)

バケツ叩いては声上げろや ほう

(あかるいよるのとうらいだようそろ)

明るい夜の到来だ ようそろ

(みなみなよくぼうつめこんだそのぺらぺらしょうじょとにやけざる)

みなみな欲望詰め込んだ そのペラペラ少女とニヤケ猿

(おねがいすべてをなげつけてまたひとりでかいらくべやのすみ)

お願い全てを投げ付けて また一人で快楽部屋の隅

(ほらあたまとめばっかこえていきあおじろいかお)

ほら頭と目ばっか肥えて行き 青白い顔

(あめふるよるにはかさになりそのからだでだれかとあまやどり)

雨降る夜には傘になり その体で誰かと雨宿り

(おうたをうたえばひとをだましまただれかれかまわずなぐさめる)

お歌を歌えば人を騙し また誰彼構わず慰める

(ほらもうしんしゃふやしてさんかにおいてこどくでゆうぜいを)

ほら盲信者増やして傘下に置いて 孤独で遊説を

(うまれてはじめてこのよにとうじょうつづきはおもてでどうぞ)

生まれて初めてこの世に登場 続きは表でどうぞ

(うれしくなったりいかりくるったりせわしのないひばかりだ)

嬉しくなったり怒り狂ったり 忙しのない日ばかりだ

(そのてをおろせやようじんぼうほらここらでおひとつどうだ)

その手を下ろせや用心棒ほら ここらでおひとつどうだ

(われらはげんだいのようかいだ)

我らは現代の妖怪だ！

(どんでんひっくりかえしいこうやすちゃらかほいさ)

どんでんひっくり返し行こうや スチャラカほいさ

(きつねのあたまにみずかぶせばほう)

狐の頭に水被せば ほう

(あんあんぱっぱらぱのこうしんやってやれほら)

あんあん ぱっぱらぱの行進 やってやれほら

(やかんならしてはこえあわせやほう)

薬缶鳴らしては声合わせや ほう

(あかるいよるのとうらいだようそろ)

明るい夜の到来だ ようそろ

(こんなぐあいになったのはだれのおかげだろうか)

こんな具合になったのは 誰のお陰だろうか

(こんなぐあいになったのはああいまさらどうでもええわ)

こんな具合になったのは ああいまさらどうでもええわ

(こんなぐあいになったのはだれのおかげだろうか)

こんな具合になったのは 誰のお陰だろうか

(こんなぐあいになったのはああいまさらどうでもええわ)

こんな具合になったのは ああいまさらどうでもええわ

(とんちんかんなことばかりまだしんじている)

頓珍漢なことばかり まだ信じている

(たぬきのせなかにひをともせばほう)

狸の背中に火を灯せば ほう

(あんあんぱっぱらぱのこうしんやってやれほら)

あんあん ぱっぱらぱの行進 やってやれほら

(ばけつたたいてはこえあげろやほう)

バケツ叩いては声上げろや ほう

(あかるいよるのとうらいだようそろ)

明るい夜の到来だ ようそろ

(ちゃんちゃらおかしなよのなかだそのへいわとあいとをうたえども)

ちゃんちゃらおかしな世の中だ その平和と愛とをうたえども

(こころにあるのはそれではないまたぼくらにじゆうはそれほどない)

心にあるのはそれではない また僕らに自由はそれほどない

(ほらとくいのほのおでやいてくれあなたのいうあいで)

ほら得意の炎で焼いてくれ あなたの言う愛で