籠り唄

(たとえばあしたわるいことがおこるなら)

例えば 明日悪い事が起こるなら

(はやめのたいしょをできればじかいよこくを)

早めの対処を 出来れば次回予告を

(たとえばしちゃわるいことをしたいなら)

例えば しちゃ悪い事をしたいなら

(のちのたいさくをできればじこあんじを)

後の対策を 出来れば自己暗示を

(ださいじんせいがくだされはれのちくもりの)

ださい人生が下され 晴れ後曇りの

(しこうにもんくをつめこんでしまわぬように)

思考に文句を詰め込んでしまわぬ様に

(くさいぶんしょうがみくだされなきかみだのみ)

臭い文章が見下され 泣き神頼み

(とほうにくれてもあしたをうしなわぬように)

途方に暮れても明日を失わぬ様に

(おいのり)

お祈り

(「とおくとおくへいこうか」とか)

「遠く遠くへ行こうか」とか

(こうかのしたでうずくまるだけ)

高架の下で蹲るだけ

(こどくとこもるていひょうかとか)

孤独と籠る低評価とか

(てんじょうのしたでつくえにむかうだけ)

天井の下で机に向かうだけ

(たとえばあまいせいかつをのぞむなら)

例えば 甘い生活を望むなら

(しゅくだいにくてんをできればさとうおおさじさんを)

宿題に句点を 出来れば砂糖大匙三を

(たとえばいまはないものをねだるなら)

例えば 今は無い物を強請るなら

(そうとうのけじめをできればぜんげんてっかいを)

相当のけじめを 出来れば前言撤回を

(うるさいうんせいがじゅよされさもうれしそうに)

煩い運勢が授与され 然も嬉しそうに

(もうろうにあいさえごまかしてしまわぬように)

朦朧に愛さえ誤魔化してしまわぬ様に

(いっさいがっさいがためされあしあとたどり)

一切合切が試され 足跡辿り

(さいのうにせきにんをつるしてしまわぬように)

才能に責任を吊るしてしまわぬ様に

(おいのり)

お祈り

(とおくとおのくりそうきょうが)

遠く遠のく理想郷が

(しんりょうないかでうすくなるだけ)

心療内科で薄くなるだけ

(ぼうとくとぼけるよわむしにはとか)

冒瀆惚ける弱虫にはとか

(へんじょうしたたいくつゆえにぬかるだけ)

返上した退屈故に泥濘るだけ

(ぴーえむさんじきえたいさんじ)

午後三時 消えたい惨事

(そうてんたんにいかないわけ)

そう恬淡に行かない訳

(ぴーえむさんじ)

午後三時

(にげたいそうじとうばんはもうないよ)

逃げたい掃除当番はもう無いよ

(「とおくとおくへいこうか」とか)

「遠く遠くへ行こうか」とか

(こうかのしたでうずくまるだけ)

高架の下で蹲るだけ

(こどくとこもるていひょうかとか)

孤独と籠る低評価とか

(てんじょうのしたでつくえにむかうだけ)

天井の下で机に向かうだけ