サウルの息子③

(そこでさぎょうをすすめつつかれから「はいきょうしゃ」とよばれるらびの)

そこで作業を進めつつ彼から「背教者」と呼ばれるラビの

(そんざいをしる、ふたりはほかのしゅうじんたちとこやへむかいじょうまえを)

存在を知る、二人は他の囚人たちと小屋へ向かい錠前を

(さうるがなおすふりをするすきに、うらでしたいしょうきゃくをしているばめんを)

サウルが直すフリをする隙に、裏で死体焼却をしている場面を

(かめらにおさめた。そのばにほかのぞんだーこまんどたちを)

カメラに収めた。その場に他のゾンダーコマンド達を

(のせるためのとらっくがとうちゃくし、さうるはまぎれこみ「はいきょうしゃ」と)

乗せるためのトラックが到着し、サウルは紛れ込み「背教者」と

(せっしょくできるきかいをまった。とらっくはひとけのないおおきなかわへ)

接触できる機会を待った。トラックは人気のない大きな川へ

(むかいしたいをやいたときにでたはいをかわへながしていく。)

向かい死体を焼いた時に出た灰を川へ流していく。

(さうるは「はいきょうしゃ」にちかづきじじょうをくちばやにはなすとたすけをもとめた。)

サウルは「背教者」に近づき事情を口早に話すと助けを求めた。

(だが「はいきょうしゃ」はそれをことわった、さうるはことわるらびにちからづくで)

だが「背教者」はそれを断った、サウルは断るラビに力づくで

(きょうりょくをせまるがはいきょうしゃはにげだそうとにゅうすいをこころみなちすしんえいたいに)

協力を迫るが背教者は逃げ出そうと入水を試みナチス親衛隊に

(みつかりさうるもじんもんされる。さうるはぞんだーこまんどに)

見つかりサウルも尋問される。サウルはゾンダーコマンドに

(もどることがゆるされたが、はいきょうしゃはめのまえでしょけいされた、)

戻ることが許されたが、背教者は目の前で処刑された、

(せっかくみつけたらびがしんでしまったことに)

せっかく見つけたラビが死んでしまったことに

(ぜつぼうのひょうじょうになるさうる。)

絶望の表情になるサウル。

(しょうねんのいたいはぞんだーこまんどたちがすごすしゅくしゃのじめんにかくされていた。)

少年の遺体はゾンダーコマンド達が過ごす宿舎の地面に隠されていた。

(「ここはいきているもののばしょだ」とみなはいやなかおをする。)

「ここは生きている者の場所だ」と皆は嫌な顔をする。

(つぎつぎとゆだやじんはきょうせいしゅうようじょへやってきた、そこで)

次々とユダヤ人は強制収容所へやってきた、そこで

(なちすしんえいたいはがすしつなどのふそくでおおきなあなをほり、)

ナチス親衛隊はガス室などの不足で大きな穴を堀り、

(はだかにさせたゆだやじんたちをほうりこむとひをはなったり)

裸にさせたユダヤ人達を放り込むと火を放ったり

(かえんほうしゃきでやきころしたりとざんぎゃくひどうをかそくさせていった。)

火炎放射器で焼き殺したりと残虐非道を加速させていった。