マネーボール④（終）

(あすれちっくすは、ついにりーぐせんのせいせきじょういちーむによる、)

アスレチックスは、ついにリーグ戦の成績上位チームによる、

(わーるどしりーずのじゅんいけっていとーなめんとしゅつじょうをきめる。)

ワールドシリーズの順位決定トーナメント出場を決める。

(２０れんしょうのよいんにひたることなく、びーんはつぎのもくひょうをみすえていた。)

20連勝の余韻に浸ることなく、ビーンは次の目標を見据えていた。

(「このしすてむをつかってわーるどしりーずをかたないかぎり、)

「このシステムを使ってワールドシリーズを勝たない限り、

(おれはまんぞくしない」と、びーんはぶらんどにつげる。)

俺は満足しない」と、ビーンはブランドに告げる。

(しかし、びーんとぶらんどのねがいはかなわず、あすれちっくすは)

しかし、ビーンとブランドの願いは叶わず、アスレチックスは

(とーなめんとせんではいたいというけっかにおわる。)

トーナメント戦で敗退という結果に終わる。

(あすれちっくすのかいしんげきにわいていたひょうろんかたちも、)

アスレチックスの快進撃に湧いていた評論家たちも、

(せいばーめとりくすのふかくじつせいをふたたびひはんするようになってゆく。)

セイバーメトリクスの不確実性を再び批判するようになってゆく。

(わーるどちゃんぴおんのゆめをのがし、らくたんするびーん。)

ワールドチャンピオンの夢を逃し、落胆するビーン。

(しーずんおふのあるひ、そんなかれにこえをかけてきたのは、)

シーズンオフのある日、そんな彼に声をかけてきたのは、

(ぼすとんれっどそっくすのおーなーであるじょんｗへんりー)

ボストン・レッドソックスのオーナーであるジョン・W・ヘンリー

(だった。へんりーは、びーんとぶらんどのもちいてきた)

だった。ヘンリーは、ビーンとブランドの用いてきた

(せいばーめとりくすをたかくひょうかし、それがやきゅうのみらいをかえると)

セイバーメトリクスを高く評価し、それが野球の未来を変えると

(かんがえていた。そしてびーんに、れっどそっくすの)

考えていた。そしてビーンに、レッドソックスの

(ぜねらるまねじゃーとしてさいようしたいというおふぁーをだす。)

ゼネラルマネジャーとして採用したいというオファーを出す。

(１２５０まんどるという、すぽーつかいでははかくのねんぽうがくとともに。)

1250万ドルという、スポーツ界では破格の年俸額と共に。

(おーくらんどへもどり、びーんはぶらんどにれっどそっくすから)

オークランドへ戻り、ビーンはブランドにレッドソックスから

(すかうとされたけんをはなす。びーんはこうこうじだいにこうがくのねんぽうを)

スカウトされた件を話す。ビーンは高校時代に高額の年俸を

(さしだされて、だいがくへしんがくせず、けっかてきにあやまったみちへすすんだ)

差し出されて、大学へ進学せず、結果的に誤った道へ進んだ