印象

(やわらかなひるさがり)

”柔らかな昼下がり

(あなたのとなり)

あなたの隣

(こころのなかにえのぐがおちたら)

心の中に絵具が落ちたら

(りんかくはぼけて)

輪郭はぼけて

(せかいはやがて)

世界はやがて

(やさしいいろにそまる)

優しい色に染まる――”

(かいがみたいな)

絵画みたいな

(ひだまりがただしずかにゆれて)

陽だまりがただ静かに揺れて

(ふたりきりのびじゅつしつの)

二人きりの美術室の

(じかんだけがすすむ)

時間だけが進む

(ねぇえそらごとみたいな)

ねぇ、絵空事みたいな

(ねがいがもしもかなうなら)

願いがもしも叶うなら

(いまだけてをつないで)

今だけ手を繋いで

(そのままとけあうように)

そのまま溶けあうように

(あかあおきいろしろ)

赤、青、黄色、白

(しりたいよあなたの)

知りたいよあなたの

(しきさいをすべて)

色彩をすべて

(えがおのあたたかさ)

笑顔の温かさ

(とうめいななみだ)

透明な涙

(かくしもったよわさもぜんぶ)

隠し持った弱さも全部

(だいだいあいみどりむらさきのいろどり)

橙、藍、緑、紫の彩り

(あふれだすひかり)

あふれだす光

(まざりあうように)

混ざりあうように

(たしかめるように)

確かめるように

(あなたのことえがくよ)

あなたのこと、描くよ

(あざやかなゆうやけに)

”鮮やかな夕焼けに

(せかいがみんな)

世界がみんな

(ぬりつぶされてしまったみたいに)

塗りつぶされてしまったみたいに

(あかくそまるから)

朱く染まるから

(あとすこしだけ)

あと少しだけ

(あなたのちかくまで)

あなたの近くまで――”

(かいがみたいな)

絵画みたいな

(たそがれのまちせつなくなって)

黄昏の街　切なくなって

(あなたをおもいだしたことを)

あなたを思い出したことを

(つたえたくなったんだ)

伝えたくなったんだ

(ねぇあなたとわたしは)

ねぇ、あなたとわたしは

(きっとぜんぶわかりあえなくて)

きっと全部分かりあえなくて

(それでもわかちあいたくて)

それでも分かちあいたくて

(ふれようとてをのばして)

触れようと手を伸ばして

(あかあおきいろしろ)

赤、青、黄色、白

(つたえたいわたしの)

伝えたい私の

(しきさいをすべて)

色彩をすべて

(すきなものやこと)

好きな物や事

(ちいさなひみつ)

小さな秘密

(あなたにこいしてることも)

あなたに恋してることも

(だいだいあいみどりむらさきのいろどり)

橙、藍、緑、紫の彩り

(あふれだすひかり)

あふれだす光

(まざりあうように)

混ざりあうように

(たしかめるように)

確かめるように

(あなたのことえがくよ)

あなたのこと、描くよ