なつやすみ

(かとりせんこうがじりじりとしろくもえておちていく)

蚊取り線香がジリジリと　白く燃えて落ちていく

(ぼくはえんがわせみのだいがっしょうききながら)

僕は縁側、蝉の大合唱聞きながら

(あぁあしがかゆいな)

あぁ足が痒いな

(すいかのたねをそらにとばしてごごはなにをしようかな)

スイカの種を空に飛ばして　午後は何をしようかな

(とくによていがあるわけじゃないけどこんやもかだいはあとまわし)

特に予定があるわけじゃないけど　今夜も課題は後回し

(だれかのでーたなんかじゃないよ)

誰かのデータなんかじゃないよ

(ちーともまほうもつかえない)

チートも魔法も使えない

(どこかとおくのまちでひとりでいきながら)

どこか遠くの街で　独りで生きながら

(あいすることをまなんだり)

愛することを学んだり

(そんなありふれたひびにいだいたあこがれも)

そんなありふれた日々に　抱いた憧れも

(あたりまえじゃないとしった)

当たり前じゃないと知った

(いたみもかなしみもりあるでもっとじょうずにいきていたい)

痛みも悲しみもリアルで　もっと上手に生きていたい

(まぶたをとじてひらいたらもうゆうやけのちゃいむがなり)

瞼を閉じて開いたらもう　夕焼けのチャイムが鳴り

(あのなつのひにはもどれないそういわれたきがしたのさ)

あの夏の日には戻れない　そういわれた気がしたのさ

(じかんがないなんていいわけさぼくがよくわかってるよ)

時間が無いなんて言い訳さ　僕がよく分かってるよ

(おもいえがいたひびがまぶしすぎて)

思い描いた日々が眩しすぎて

(いまがまっくらにおもえてくる)

今が真っ暗に思えてくる

(ああだったこうだったってなやんでいたらもったいないぜ)

ああだったこうだったって悩んでいたら勿体ないぜ

(そうものくろだったこんとらすといろづけしていくこれから)

そうモノクロだったコントラスト　色付けしていくこれから

(そこがてんごくだってじごくだって)

そこが天国だって地獄だって

(もうどうせあとにはもどれない)

もうどうせ後には戻れない

(だからどうやってどうやっていきていくのか)

だからどうやって　どうやって生きて行くのか

(しにかたはえらべしょうねん)

死に方は選べ少年

(とおくのまちでであったひとたちや)

遠くの街で　出会った人たちや

(あいするひととわらったり)

愛する人と笑ったり

(そんなありふれたひびがたまらなくいとしいって)

そんなありふれた日々が堪らなく愛しいって

(なんかなきそうになったり)

なんか泣きそうになったり

(すいもあまいもかみしめて)

酸いも甘いも噛み締めて

(しなりおなんてひとつもなくていい)

シナリオなんてひとつもなくていい