πανσπερμία

(ひとつひかり)

１つ、光

(ふたつながれるうみ)

２つ、流れる海

(くりかえさないように)

繰り返さないように

(はじめてのふりをしよう)

初めてのフリをしよう

(どうやらまた)

どうやら　また

(ただいのちはふあんていで)

ただ生命は不安定で

(なにかにすがるように)

何かに縋る様に

(うつくしさとなづけようとしている)

美しさと名付けようとしている

(すくわれるひとがいる)

救われる人がいる

(かなしみにのまれてしまわぬように)

悲しみに呑まれてしまわぬ様に

(げんそうをえがきつづっておこう)

幻想を描き綴っておこう

(それをあかりとよぼう)

それを灯と呼ぼう

(まわってまわりきって)

廻って　廻り切って

(なんぜんなんかいめひゃくなんじゅうおくかいめ)

何千何回目？　百何十億回目？

(はりつめたいともかえはとうにつきて)

張り詰めた糸も替えは当に尽きて

(かぜがまちをゆらして)

風が町を揺らして

(そらをくろがつつんで)

空を黒が包んで

(そうまたくりかえして)

そう、また繰り返して

(とりではもうくちはてて)

砦はもう朽ち果てて

(いきをしてるだいちもとしおいていって)

息をしてる大地も年老いていって

(これではまたおなじけしきをみているみたいだ)

これではまた同じ景色を見ているみたいだ

(すくわれるひとはいる)

救われる人は居る？

(かなしみにのまれてしまうそのまえに)

悲しみに呑まれてしまうその前に

(らくえんをしんじてみよう)

楽園を信じてみよう

(あれをあかりとよばせても)

あれを灯と呼ばせても

(あおいほのおがたちこめるなか)

青い炎が立ち込める中

(さいあいをまもってみよう)

最愛を護ってみよう

(むだだとわかってもこくなほど)

無駄だと解っても酷な程

(しにぎわもいのっていよう)

死に際も祈っていよう

(だれにもとけない)

誰にも解けない

(こわしたりこわされたり)

壊したり　壊されたり

(ただひろくくらいさきに)

ただ広く暗い先に

(なにがあるかみせてほしいの)

何があるか見せて欲しいの

(うちゅうはただただこどくで)

宇宙は唯々孤独で

(なかまにいれてほしいの)

仲間に入れて欲しいの

(はかなくまぶしいせかいなだけに)

儚く眩しい世界なだけに

(がれきにうもれるおろかなからに)

瓦礫に埋もれる愚かな殻に

(いきゆくむじょうをただしるたびに)

生きゆく無常をただ知る度に

(うつくしさとよばずにはいられない)

「美しさ」と呼ばずには居られない