family

(きみがいえにかえってきたとき「ただいま」のこえでわかる)

君が家に帰ってきたとき「ただいま」の声で分かる

(わざわざ「なにがあったの？」なんてきかないけど)

わざわざ「何があったの？」なんて聞かないけど

(かぞくだからそばにいるけど)

家族だからそばにいるけど

(かぞくだからこそこんなにもとおい)

家族だからこそこんなにも遠い

(ひかれたせんのぎりぎりでなにもきづかないふり)

引かれた線のギリギリで何も気付かないふり

(「おかえり」のことばにはちきれそうないみをこめた)

「おかえり」の言葉にはち切れそうな意味を込めた

(だいじょうぶ？なにがあってもみかたでいるとか)

大丈夫？何があっても味方でいるとか

(「ただいま」のことばがたすけてってきこえたきがして)

「ただいま」の言葉が助けてって聞こえた気がして

(なにもきかないけどそばにいようとおもった)

何も聞かないけどそばにいようと思った

(きみがいえにかえってこないと)

君が家に帰ってこないと

(いうはずだった「おかえり」と)

言うはずだった「おかえり」と

(「こんやはかれーだよ」ってことばがいごこちわるそうなんだよ)

「今夜はカレーだよ」って言葉が居心地悪そうなんだよ

(かぞくだからわかっちゃうこと)

家族だから解っちゃう事

(かぞくだからわからないこと)

家族だから分からない事

(しらないきみのかおをみるたびにこえそうになるせん)

知らない君の顔を見る度に超えそうになる線

(「おかえり」っていうことあたりまえすぎてわからなかった)

「おかえり」って言う事当たり前すぎて分からなかった

(いつまでもあたりまえにはいえないんだとか)

いつまでも当たり前には言えないんだとか

(「ただいま」っていうのがすこしだけわざとらしくなっても)

「ただいま」って言うのが少しだけわざとらしくなっても

(きっと「かえるね」っていうから「きをつけてね」っていって)

きっと「帰るね」って言うから「気を付けてね」って言って

(「おかえり」のことばをこれからなんどいえるのかな)

「おかえり」の言葉をこれから何度言えるのかな

(いまはもうまいにちのようにいわなくなったから)

今はもう毎日のように言わなくなったから

(「ただいま」っていうこえがきこえたとき)

「ただいま」って言う声が聞こえた時

(そのしゅんかんにきがぬけてごびをのばした)

その瞬間に気が抜けて語尾を伸ばした

(「おかえり」っていいたい)

「おかえり」って言いたい

(あたりまえにいいたい)

当たり前に言いたい