イケニエの羊
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歌詞(問題文)
(むかしむかしのはなしぼくらのごせんぞさまのはなし)
むかしむかしの噺 ぼくらのご先祖さまのはなし
(そこにいたふたりのかみさまはなかがわるくてさ)
そこにいた二人の神さまは仲が悪くてさ
(ののしっていがみあってそらがあれるもんだから)
罵って 啀み合って 空が荒れるもんだから
(ふたつのむらになったとさ)
二つの村になったとさ
(あるひそのむらからそれぞれねがえるへいしがいました)
ある日その村から 其れ其れ寝返る兵士がいました
(それしってかみさまはふたりともたいへんおかんむりで)
それ知った神さまは二人とも大変お冠で
(せいきまつあびきょうかんじごくえずさながらよもすえ)
世紀末阿鼻叫喚地獄絵図さながら世も末
(あらそいせいぎょふのう)
争い 制御不能
(とまどいおそれをなしひとのあんねいのみちはくらし)
戸惑い惧れを為し人の安寧の道は暗し
(きはくなきょうていのさきにつみのなすりあい)
希薄な協定の先に罪の擦り合い
(こすいしこうかいろがだしたあんいなこたえは)
狡い思考回路が出した安易な答えは
(みがわりを)
身代わりを!
(そうさ)
そうさ
(ああめりらんおまえだと)
嗚呼 メリラン お前だと
(じゅうすうのゆびさきがかたる)
十数の指先が語る
(さあやつをさしだせと)
さあ 奴を差し出せと
(たいへいもとめくるったこえで)
泰平求め狂った声で
(ねえだれかたすけてよ)
「ねえ 誰か 助けてよ」
(のどをからしてもとどかないの)
咽を枯らしても届かないの
(あわれなこひつじよ)
哀れな子羊よ
(かのかみがみをしずめたまえ)
彼の神々を鎮め給え
(はなしのつづきをしようぼくらがたどったおろかなせんろ)
話の続きをしよう 僕らが辿った愚かな線路
(まいにちむらびとたちはちのにえをささげては)
毎日村人達は血の贄を捧げては
(たすかったきになってそくせきのしずけさを)
助かった気になって即席の静けさを
(もうもくにしんじていたのさ)
盲目に信じていたのさ
(あるひいつもどおりひつじはふこうをなげいていました)
ある日いつも通り 羊は不幸を嘆いていました
(そこにまいおりたはねをもつこどもはつげました)
そこに舞い降りた羽を持つ子供は告げました
(かみのあたえたもうたしれんをのりこえたさきにはほうびをさずけましょう)
「主の与え給うた試練を乗り越えた先には褒美を授けましょう」
(こどもがいうにはそれはそらたかくかみのちかく)
子供が言うには それは天空高く主の近く
(うかぶじれんまのとびらをくぐることらしい)
浮かぶジレンマの扉を潜ることらしい
(えんだきれいなまなざしをひつじはてんしだとよんだ)
笑んだ綺麗な眼差しを羊は天使だと呼んだ
(ああめりらんかわいいこつみもないむじつのかれを)
嗚呼 メリラン 可愛い子 罪もない無実の彼を
(どうしてひとびとはいたんじだとなぶるのでしょうか)
どうして人々は異端児だと嬲るのでしょうか
(howpoorlampぜつぼうにみをこがされたひつじには)
How poor lamb 絶望に身を焦がされた羊には
(ざんこくなちゃんすさえさいごのきぼうにみえたのです)
残酷な好機さえ 最後の希望に見えたのです
(もんへとつづくかいだんをひとつひとつふみしめては)
門へと続く階段を 一つひとつ踏み締めては
(ばかげたもうそうだとわらうかれらをみおろして)
馬鹿げた妄想だと 嗤う彼らを見下ろして
(ぼくはかみにえらばれた)
「ぼくは主に選ばれた」
(すりきれたつまさきでけって)
擦り切れた爪先で蹴って
(ちっぽけなぷらいどはもうめにいれなくてもいいの)
ちっぽけなプライドは もう目に入れなくてもいいの
(ちゅうをまうこひつじがしゅうまつにのぞんだものは)
宙を舞う子羊が 終末に望んだものは
(だれにもわからないじべたはかわらずかわいたまま)
誰にもわからない 地べたは変わらず乾いたまま