ホォカスポゥカスクッキング

(とっとととっととてもじゃないけれど それはいえませんの)

とっ、とと、とっ、と。　とてもじゃないけれどぉ、 それは言えませんの。

(おっととととっとひみつのれしぴに いやんとくちずけを)

おっ、とと、とっ、と。「秘密のレシピ」に、 「いやん。」と口吻を。

(とっとととっととろけるおんどは ひとはだですの)

とっ、とと、とっ、と。　とろける温度はぁ、 人肌ですの(よ)。

(おっととととっとあまいかおりとね まかふしぎぃ)

おっ、とと、とっ、と。　甘い香りとね、 摩訶不思議ィ。

(かたにはにねんまえうめたべてぃのずがいこつを)

型には二年前埋めた、「ベティ」の頭蓋骨を！

(くろまじゅつかぶれのあたしのろいのまほうじんをかく)

黒魔術かぶれのあたし、呪いの✡(まほうじん)を描く。

(まほうをかけてあげましょだいすきなあなただけに)

魔法をかけてあげましょ、大好きなあなただけに。

(おくすりのこうかなんてたかがしれてるもん)

お薬の効果なんて、たかが知れてるもぉん。

(おなべがぐつぐつにたちまほうじんがひかる)

お鍋がグツグツ煮立ち、✡（まほうじん)が光る。

(みわくのすてきふれいばぁふぅわふわりん)

魅惑のステキフレイバァ、ふぅわふわりん。

(こっこっこっこっこいするおとめのちょちょちょちょちょこれいと)

こっ、こっ、こっ、こっ、恋する乙女のちょ、ちょ、ちょ、ちょ、チョコレイト

(にににににやりとぐりんと あじみはできない)

に、に、に、に、にやりと「ぐりん。」と 味見ハ出来ナイ。

(さいごのしあげにまじないまじゅつしょをひらきましょ)

最後の仕上げに咒い、　魔術書を開きましょ。

(おいしくなあれとどきどきじゅもんをえいしょうしてみよう)

「おいしくなぁれ」とドキドキ。　呪文を、詠唱してみよう！

(まほうをかけてあげましょだいすきなあなただけに)

魔法をかけてあげましょ、大好きなあなただけに。

(こいのまじっくぽーしょんあなたにだけはきかない)

恋のマジックポーション、あなたにだけは効かない。

(むかしからねくらだからこそのほうほうなのよ)

昔から根暗だからこその方法なのよ。

(きゅるるぅぅんじゅもんまちがえたきけんかなぁ)

きゅるるぅぅん！　呪文、間違えた？　危険かなぁ⁉

(とぅるるるぅ)

とぅるるるぅ。(鍋の様子がおかしい、逃げたほうがいいのかもしれない！)

(じゅもんでおなべばくはつくろやきいもりがとぶ)

呪文でお鍋爆発、黒焼きイモリが飛ぶ。

(しょうかんにせいこうしたあくじきせいぶつ)

召喚に成功した、悪食生物！

(なんでもかんでもたべるあたしのいうことをきく)

なんでもかんでも食べる、あたしの言う事を聞く。

(こいのじゃまものをたべつくせ)

恋の邪魔者を食べつくせ。

(ヴぁれんたいん)

「ヴァレンタイン(悪食召喚獣)」