劇

(わたしのしゅうでんなら)

私の終電なら

(ほんとはとっくにおわってるけど)

ほんとはとっくに終わってるけど

(わたしがみおくりたくて)

私が見送りたくて

(せなかをそっとおすように)

背中をそっと押すように

(いつだってとつぜんだね)

いつだって突然だね

(あなたがわたしをさそうときは)

あなたが私を誘う時は

(そんなにひまじゃないんだよ)

そんなに暇じゃないんだよ

(あなたのまえでいがいでは)

あなたの前で以外では

(だいじにしなよってわたし)

大事にしなよって私

(あなたをさとしてはむねをゆがませて)

あなたを諭しては胸をゆがませて

(なんどもふたをしておさえこんだおもいを)

何度も蓋をして抑え込んだ想いを

(のぞきこむゆうきはないのです)

覗き込む勇気はないのです

(あなたをすきになるわけにはいかないのわたし)

あなたを好きになるわけにはいかないの私

(こいにおちるわけにはいかないのわたし)

恋に落ちるわけにはいかないの私

(どうやらここではわきやくだから)

どうやらここでは脇役だから

(だけどきづけばまたあなたをうかべてるわたし)

だけど気付けばまたあなたを浮かべてる私

(あいたいなんておもってしまってるわたし)

会いたいなんて思ってしまってる私

(あくまでしゅやくはあなたとあのこ)

あくまで主役はあなたとあの子

(せりふはまちがえないよ)

台詞は間違えないよ

(かってにがまんをして)

勝手に我慢をして

(かかえてもやもやして)

抱えてもやもやして

(きらいなわたしがついに)

嫌いな私がついに

(こいでもやらかしただけ)

恋でもやらかしただけ

(そっちはどうなのさいきん)

そっちはどうなの　最近

(べつになにもないよってうまくいえたかな)

別に何もないよ　ってうまく言えたかな

(ほっといてよどうせわたしのはなしは)

ほっといてよどうせ　私の話は

(あなたにだけはできないから)

あなたにだけは出来ないから

(あなたをすきになるわけにはいかないのわたし)

あなたを好きになるわけにはいかないの私

(こいにおちるわけにはいかないのわたし)

恋に落ちるわけにはいかないの私

(あなたをみおくりまくがおりれば)

あなたを見送り　幕が下りれば

(しゃったーのならぶとかいのすきま)

シャッターの並ぶ　都会の隙間

(ひびいてくあしおと)

響いてく足音

(ここからさきはひげきのひろいんをやらせて)

ここから先は悲劇のヒロインをやらせて

(だれにもしられずおわらせるから)

誰にも知られず終わらせるから

(なみだはあめがながした)

涙は雨が流した

(てをのばせばとどきそうなあなたとのきょりは)

手を伸ばせば届きそうなあなたとの距離は

(あなたのわるいやさしさだとおもうから)

あなたの悪い優しさだと思うから

(ほんとはきづいているんでしょうだから)

ほんとは気づいているんでしょうだから

(これでもうさいごおわりにしよう)

これでもう最後終わりにしよう

(あなたをすきになるわけにはいかないのわたし)

あなたを好きになるわけにはいかないの私

(こいにおちるわけにはいかないのわたし)

恋に落ちるわけにはいかないの私

(いつでもここではわきやくだから)

いつでもここでは脇役だから

(べつにいいでしょいまくらいはひろいんでいさせて)

別にいいでしょ今くらいはヒロインでいさせて

(ひとりぼっちでひげきのひろいんをやらせて)

ひとりぼっちで悲劇のヒロインをやらせて

(えんぎではだせそうにないこの)

演技では出せそうにないこの

(なみだはあめがながした)

涙は雨が流した