三四郎

投稿者ino プレイ回数9124 順位1069位
難易度(4.0) 1454打 長文 かな タグ文学 小説 国語 学習 長文
夏目漱石
順位名前スコア称号打鍵/秒正誤率時間(秒)打鍵数ミス問題日付
1 plant 5511 A 5.5 99.2% 261.1 1450 11 31 2020/02/24
2 ぶー 5440 B++ 5.5 97.3% 256.8 1436 39 31 2020/01/05
3 novo 5130 B+ 5.2 97.5% 275.8 1452 37 31 2019/12/30
4 123 5067 B+ 5.7 89.4% 258.1 1482 174 31 2020/01/03
5 ひかり 4873 B 5.1 94.2% 280.1 1454 89 31 2020/02/07

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問題文

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(うとうととしてめがさめるとおんなはいつのまにか、)

うとうととして目がさめると女はいつのまにか、

(となりのじいさんとはなしをはじめている。)

隣のじいさんと話を始めている。

(このじいさんはたしかにまえのまえのえきからのったいなかものである。)

このじいさんはたしかに前の前の駅から乗ったいなか者である。

(はっしゃまぎわにとんきょうなこえをだしてかけこんできて、)

発車まぎわに頓狂な声を出して駆け込んで来て、

(いきなりはだをぬいだとおもったらせなかにおきゅうのあとがいっぱいあったので、)

いきなり肌をぬいだと思ったら背中にお灸のあとがいっぱいあったので、

(さんしろうのきおくにのこっている。)

三四郎の記憶に残っている。

(じいさんがあせをふいて、はだをいれて、おんなのとなりにこしをかけたまで)

じいさんが汗をふいて、肌を入れて、女の隣に腰をかけたまで

(よくちゅういしてみていたくらいである。)

よく注意して見ていたくらいである。

(おんなとはきょうとからのあいのりである。)

女とは京都からの相乗りである。

(のったときからさんしろうのめについた。)

乗った時から三四郎の目についた。

(だいいちいろがくろい。)

第一色が黒い。

(さんしろうはきゅうしゅうからさんようせんにうつって、だんだんきょうおおさかへちかづいてくるうちに、)

三四郎は九州から山陽線に移って、だんだん京大阪へ近づいて来るうちに、

(おんなのいろがしだいにしろくなるので)

女の色が次第に白くなるので

(いつのまにかこきょうをとおのくようなあわれをかんじていた。)

いつのまにか故郷を遠のくような哀れを感じていた。

(それでこのおんながしゃしつにはいってきたときは、)

それでこの女が車室にはいって来た時は、

(なんとなくいせいのみかたをえたこころもちがした。)

なんとなく異性の味方を得た心持ちがした。

(このおんなのいろはじっさいきゅうしゅういろであった。)

この女の色はじっさい九州色であった。

(みわたのおみつさんとおなじいろである。)

三輪田のお光さんと同じ色である。

(くにをたつまぎわまでは、おみつさんは、うるさいおんなであった。)

国を立つまぎわまでは、お光さんは、うるさい女であった。

(そばをはなれるのがおおいにありがたかった。)

そばを離れるのが大いにありがたかった。

など

(けれども、こうしてみると、おみつさんのようなのもけっしてわるくはない。)

けれども、こうしてみると、お光さんのようなのもけっして悪くはない。

(ただかおだちからいうと、このおんなのほうがよほどじょうとうである。)

ただ顔だちからいうと、この女のほうがよほど上等である。

(くちにしまりがある。めがはっきりしている。)

口に締まりがある。目がはっきりしている。

(ひたいがおみつさんのようにだだっぴろくない。)

額がお光さんのようにだだっ広くない。

(なんとなくいいこころもちにできあがっている。)

なんとなくいい心持ちにできあがっている。

(それでさんしろうはごふんにいちどぐらいはめをあげておんなのほうをみていた。)

それで三四郎は五分に一度ぐらいは目を上げて女の方を見ていた。

(ときどきはおんなとじぶんのめがゆきあたることもあった。)

時々は女と自分の目がゆきあたることもあった。

(じいさんがおんなのとなりへこしをかけたときなどは、)

じいさんが女の隣へ腰をかけた時などは、

(もっともちゅういして、できるだけながいあいだ、おんなのようすをみていた。)

もっとも注意して、できるだけ長いあいだ、女の様子を見ていた。

(そのときおんなはにこりとわらって、さあおかけといってじいさんにせきをゆずっていた。)

その時女はにこりと笑って、さあおかけと言ってじいさんに席を譲っていた。

(それからしばらくして、さんしろうはねむくなってねてしまったのである。)

それからしばらくして、三四郎は眠くなって寝てしまったのである。

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