イエロウ

(さいしょからぼくらがわかりあえないことを)

最初から僕らが解り合えないことを

(あなたはきづいていたのでしょう)

あなたは気付いていたのでしょう

(さよならさよならいつまでも)

さよなら さよなら いつまでも

(ふとなにかにぎたいしたようなかおをひそめるくせも)

ふと何かに擬態したような顔を顰める癖も

(いつかいがみあっていやになってないたどろどろのよるも)

いつかいがみ合って嫌になって泣いた泥々の夜も

(あさのあざやかさもほしのむすびかたも)

朝の鮮やかさも星の結び方も

(あなたがおしえてくれたのに)

あなたが教えてくれたのに

(えんどろーるをただながめてつづきをのぞんだぼくはいまやおろかなさかな)

エンドロールをただ眺めて続きを望んだ僕はいまや愚かな魚

(はたしてなにがちがったのだろう)

果たして何が違ったのだろう

(すべてがまちがいだったのだろう)

すべてが間違いだったのだろう

(しょくのないはなびがよるにさく)

色の無い花火が夜に咲く

(はじけるねおん)

弾けるネオン

(ぼくらはめろう)

僕らはメロウ

(おもいだせないことほど)

思い出せないことほど

(わすれたくないこと)

忘れたくないこと

(でもとけてゆくいえろう)

でも 溶けてゆく イエロウ

(それはうつくしくちってゆくはなびらのようだった)

それは美しく散ってゆくはなびらのようだった

(べやにはむおん)

部屋には無音

(こころがまたゆれる)

こころがまた揺れる

(りそうとえごのうみにきょうもまたしずむ)

理想とエゴの海に今日もまた沈む

(きろくとめもりーをかさねておぼれる)

記録とメモリーを重ねて溺れる

(かんじょうがあわのようにまたたいている)

感情が泡のように瞬いている

(なくしたきっぷあゆんだみちこわれたかさかたぬらすあめ)

失くした切符 歩んだ道 壊れた傘 肩濡らす雨

(いまはひとりきりのぱれいど)

今はひとりきりのパレイド

(らすとしーんがおわるまえにふいるむをもどせば)

ラストシーンが終わる前にフイルムを戻せば

(ぼくらはまたひとつになれるでしょう)

僕らはまた一つになれるでしょう

(でもさよなら)

でも さよなら

(はじけるねおん)

弾けるネオン

(ぼくらはめろう)

僕らはメロウ

(おもいでがかれるひまで)

思い出が枯れる日まで

(わすれられないのでしょう)

忘れられないのでしょう

(でもてをふるのさ)

でも手を振るのさ

(いえろう)

イエロウ

(それはうつくしくちってゆく)

それは美しく散ってゆく

(はなびらのように)

はなびらのように

(いつしかそんなはなたばをぼくらはつむいだんだ)

いつしかそんな花束を僕らは紡いだんだ