怪物

(ああすばらしきせかいにきょうもかんぱい)

ああ素晴らしき世界に今日も完敗

(まちにとびかうわらいごえも)

街に飛び交う笑い声も

(みてみぬふりしてるだけのつくりもんさ)

見て見ぬふりしてるだけのつくりもんさ

(きがふれそうだ)

気が触れそうだ

(くらくらするほどのいいにおいが)

くらくらするほどのいい匂いが

(つんとさしたはなのおく)

ツンと刺した花の奥

(めをさます)

目を覚ます

(ほんのうのままきょうはだれのばんだ)

本能のまま今日は誰の晩だ

(このせかいでなにができるのか)

この世界で何ができるのか

(ぼくにはなにができるのか)

僕には何ができるのか

(ただそのまっくろなめから)

ただその真っ黒な目から

(なみだこぼれおちないように)

涙零れ落ちないように

(ああねがうみらいになんどでもずっと)

ああ願う未来に何度でもずっと

(くらいつく)

食らいつく

(このまちがいだらけのせかいのなか)

このまちがいだらけの世界の中

(きみにはわらってほしいから)

君には笑ってほしいから

(もうだれもきずつけない)

もう誰も傷つけない

(つよくつよくなりたいんだよ)

強く強くなりたいんだよ

(ぼくがぼくでいられるように)

僕が僕でいられるように

(すばらしきせかいはきょうもあんたい)

素晴らしき世界は今日も安泰

(まちにうずまくわるいはなしもしらないしらない)

街に渦巻く悪い話も知らない知らない

(ふりしてめをそらした)

ふりして目をそらした

(しょうきのさたじゃないな)

正気の沙汰じゃないな

(まじめにきかざったこうしん)

真面目に着飾った行進

(ならすあしおとがはずむいきさきはきえないきえないあじがしみついている)

鳴らす足音が弾む行き先は消えない消えない味が染みついている

(うらがわのせかい)

裏側の世界

(きよくただしくいきること)

清く正しく生きること

(だれもかなしませずにいきること)

誰も悲しませずに生きること

(はみださずまっすぐにいきること)

はみ出さず真っすぐに生きること

(それがまちがわないでいきること？)

それが間違わないで生きること？

(ありのままいきることがせいぎか)

ありのまま生きることが正義か

(だましだましいきるのはせいぎか)

だましだまし生きるのは正義か

(ぼくのあるべきすがたとはなんだ)

僕のあるべき姿とは何だ

(ほんとのぼくはなにものなんだおしえてくれよ)

ほんとの僕は何者なんだ教えてくれよ

(おしえてくれよ)

教えてくれよ

(きょうも)

今日も

(こたえのないせかいのなかで)

答えのない世界の中で

(ねがってるんだよ)

願ってるんだよ

(ぶきようだけれど)

不器用だけれど

(いつまでもきみとただわらっていたいから)

いつまでも君とただ笑っていたいから

(ああはねるしんぞうが)

ああはねる心臓が

(からだゆらしさけぶんだよ)

身体揺らし叫ぶんだよ

(いまこそうごきだせ)

いまこそ動き出せ

(ああよわいじぶんをなんどでもずっと)

ああ弱い自分を何度でもずっと

(くらいつくすこのまちがいだらけの)

食らい尽くすこのまちがいだらけの

(せかいのなかきみにはわらってほしいから)

世界の中君には笑ってほしいから

(もうだれもなかないよう)

もう誰も泣かないよう

(つよくつよくなりたいんだよ)

強く強くなりたいんだよ

(ぼくがぼくでいられるように)

僕が僕でいられるように

(ただきみをまもる)

ただ君を守る

(そのために)

その為に

(はしるはしるはしるんだよ)

走る走る走るんだよ

(ぼくのなかのぼくをこえる)

僕の中の僕を越える