小説 月夜の女神様
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問題文
(つきよのめがみさまというものがいた)
月夜の女神様というものがいた
(これは、ただのひとであり「ひみつ」をしってしまったひとがなるものである。)
これは、ただの人であり「秘密」を知ってしまった人がなるものである。
(そのひみつというのはめがみさまのいれかえのことである。)
その秘密というのは、女神様の入れ替えのことである。
(めがみさまがいれかわるときは、)
女神様が入れ替わるときは、
(まえのめがみさまをころしてからあたらしいめがみさまをむかえいれるのである。)
前の女神様を殺してから新しい女神様を迎え入れるのである。
(さつじんをおかすのはあたらしいめがみさまとなるひとである。)
殺人を犯すのは新しい女神様となる人である。
(このことはめがみさまいがいのひとはしらない。)
このことは女神様以外の人は知らない。
(さて、ここではなしはかわるが、)
さて、ここで話は変わるが、
(このめがみさまはじんじゃのやしろのなかでくらしているのである。)
この女神様は神社の社の中で暮らしているのである。
(めがみさまは、じんじゃのやしろのなかからはでてくることができない。)
女神様は、神社の社の中からは出てくることができない。
(そこでつぎのめがみさまがじぶんをころしにくるまでまっているのである。)
そこで次の女神様が自分を殺しに来るまで待っているのである。
(だが、ただまっているのもつまらない。)
だが、ただ待っているのもつまらない。
(そこで3だいめめがみさまはかんがえた。)
そこで3代目女神様は考えた。
(おまいりにくるひとのおねがいごとをかなえてあげようと。)
お参りに来る人のお願い事を叶えてあげようと。
(だが、ぜんぶのねがいをかなえることはできない。)
だが、全部の願いを叶えることはできない。
(そのため、11ばんめにとどいたおねがいごとをかなえるのである。)
そのため、11番目に届いたお願い事を叶えるのである。
(めがみさまはさっかーのこーちにおつげをおくった。)
女神様はサッカーのコーチにお告げを送った。
(「えーすをぜんいんにしてはどうか」と)
「エースを全員にしてはどうか」と
(めちゃくちゃなことだが、めがみさまにさからえるひとはいないのだ。)
メチャクチャなことだが、女神様に逆らえる人はいないのだ。
(もちろんしょうねんのゆめはかなった。)
もちろん少年の夢はかなった。
(さあ、げんざいにもどる。げんざいのめがみさまはこはるという。)
さあ、現在に戻る。現在の女神様は小春という。
(めがみさまが、めがみさまをころすのをみてしまい、めがみさまになったのである。)
女神様が、女神様を殺すのを見てしまい、女神様になったのである。
(なんともまわりくどいはなしだ。)
なんとも回りくどい話だ。
(いま、こはるはある11ばんめにきたおねがいごととにらめっこをしていた。)
いま、小春はある11番目に来たお願い事とにらめっこをしていた。
(そのおねがいごとというのは)
そのお願いごとというのは
(「めがみさまになれますように」だったのだ。)
「女神様になれますように」だったのだ。
(こはるはそのよる、そのおねがいごとをしたしょうじょにほうちょうのはいったふうとうと、)
小春はその夜、そのお願いごとをした少女に包丁の入った封筒と、
(ひみつをかいたてがみをおくった。)
秘密を書いた手紙を送った。
(そのご、すぐにめがみさまがかわったことはいうまでもないであろう。)
その後、すぐに女神様が変わったことは言うまでもないであろう。