Letters

(あたたかいすなのうえをあるきだすよ)

暖かい砂の上を歩き出すよ

(かなしいしらせのとどかないうみべへ)

悲しい知らせの届かない海辺へ

(きみがいなくてもたいようがのぼると)

君がいなくても太陽が昇ると

(あたらしいいちにちのはじまり)

新しい一日の始まり

(きょうえらんだあみだくじのせんが)

今日選んだあみだくじの線が

(どこにつづくかはわからない)

どこに続くかはわからない

(なまけものなわたしがまいにちはたらくりゆう)

怠け者な私が毎日働く理由

(あありょうてにそらをむねにあらしを)

ああ　両手に空を　胸に嵐を

(ああきみにおわかれを)

ああ　君にお別れを

(ああこのうみべにのこされていたのは)

ああ　この海辺に残されていたのは

(いつもおきてがみ)

いつも置き手紙

(ああゆめのなかでもでんわごしでも)

ああ　夢の中でも　電話越しでも

(ああこえをききたいよ)

ああ　声を聞きたいよ

(ああことばかわすのがにがてなきみは)

ああ　言葉交わすのが苦手なきみは

(いつもおきてがみ)

いつも置き手紙

(いそがしいとれんらくたまにわすれちゃうけど)

忙しいと連絡たまに忘れちゃうけど

(だれにだっていちにどはあること)

誰にだって　一、二度はあること

(きょうはなしたとしうえのひとはひとりでもだいじょうぶだという)

今日話した年上の人はひとりでも大丈夫だと言う

(いぶかしげなわたしはまだかんがえてるとちゅう)

いぶかしげな私はまだ考えてる途中

(ああはなになまえをほしにねがいを)

ああ　花に名前を　星に願いを

(ああわたしにあなたを)

ああ　私にあなたを

(ああこのまどべにかざられていたのは)

ああ　この窓辺に飾られていたのは

(いつもおきてがみ)

いつも置き手紙

(ああすこしだけでもしゃつのうえでも)

ああ　少しだけでも　シャツの上でも

(ああきみにふれたいよ)

ああ　君に触れたいよ

(ああおぼえているさいごのいちぎょうは)

ああ　憶えている最後の一行は

(かならずかえるよ)

「必ず帰るよ」

(ああやすらぐばしょをゆめにつづきを)

ああ　安らぐ場所を　夢に続きを

(ああきみにおかえりを)

ああ　君に「おかえり」を

(ああこのせかいのどこかからわたしもおくりつづけるよ)

ああ　この世界のどこかから私も送り続けるよ

(ああゆめのなかでもでんわごしでも)

ああ　夢の中でも　電話越しでも

(ああこえをききたいよ)

ああ　声を聞きたいよ

(ああことばかわすのがにがてなら)

ああ　言葉交わすのが苦手なら

(こんどきゅうにいなくなるときはなにもいらないよ)

今度急にいなくなる時は　何もいらないよ