この狭い世界で、ただ小さく

(こころおだやかにあれば)

心穏やかにあれば

(いつもわらいあえる)

いつも笑いあえる

(そんなことをおもってたんだ)

そんなことを想ってたんだ

(ずっとねあしたもそのつぎのひも)

ずっとね明日もその次の日も

(さりゆくはらからみやり)

去りゆく同胞見遣り

(ほろびのあしおときく)

滅びの足音聞く

(やがてすべてむにきす)

やがて全て無に帰す

(むじょうにただひざをつく)

無情にただ膝をつく

(しきふいくう)

色不異空

(うつろいゆくけしきをみて)

移ろいゆく景色を見て

(くうふいしき)

空不異色

(いろづきくちるくさきをみて)

色づき朽ちる草木を見て

(しきそくぜくう)

色即是空

(あまねくせいにしゅくふくを)

遍く生に祝福を

(くうそくぜしき)

空即是色

(ひつじょうのしにかっさいを)

必定の死に喝采を

(このせまいせかいでただちいさく)

この狭い世界でただ小さく

(しずかにいきたいでも)

静かに生きたいでも

(ままならない)

儘ならない

(ゆるやかなほろびのなかでぼくらは)

緩やかな滅びの中で僕らは

(やさしいうたうたう)

優しい歌唄う

(たとえばあさめざめたら)

たとえば朝目覚めたら

(みんなでたらめだった)

みんなデタラメだった

(そんなことをかんがえてたんだ)

そんなことを考えてたんだ

(ずっとずっとずっとね)

ずっとずっとずっとね

(むうくふ)

無有恐怖

(いかにとかすやこのさとり)

如何に解かすやこの悟り

(おんりいっさい)

遠離一切

(うぞうむぞうがはちめんれいろう)

有象無象が八面玲瓏

(てんどうむそう)

顛倒夢想

(こころにのこせよさすればえいえん)

こころに残せよさすれば永遠

(くぎょうねはん)

究竟涅槃

(ああいかに)

嗚呼如何に

(ここがじごくなりとも)

ここが地獄なりとも

(いきたかがやきけっしてたえない)

生きた輝き決して絶えない

(いまわのきわでぼくらのうたをやさしくくちずさもうきみに)

今際の際で僕らの歌を優しく口ずさもう君に

(このせまいせかいでただちいさく)

この狭い世界でただ小さく

(しずかにいきたいただそれだけ)

静かに生きたいただそれだけ

(ゆるやかなほろびのなかでぼくらは)

緩やかな滅びの中で僕らは

(やさしいうたうたう)

優しい歌唄う

(さぁほらめをとじて)

さぁほら目を閉じて

(ぎゃーてーぎゃーてー)

羯帝羯諦

(はーらーぎゃーてー)

波羅羯諦

(はーらーそーうぎゃーてー)

波羅僧羯諦

(ぼーじーそーわか)

菩提薩婆訶