未来の生命体

(つきさすまふゆのかぜこのとうきょうで)

突き刺す真冬の風　この東京で

(おれはいったいなにをみてたんだろう？)

オレは一体何を見てたんだろう?

(あらゆるじだいあらゆるくにの)

あらゆる時代　あらゆる国の

(いわばぶんめいのはざまのかなしきせいめいたい)

いわば文明のはざまの悲しき生命体

(げんだいじんのおれはようかなしきせいめいたい)

現代人のオレはよう　悲しき生命体

(いわゆるえいちにかいならされたぶたよ)

いわゆる叡智に飼い慣らされたブタよ

(このじんせいはすべてだせい)

この人生は全て惰性

(すべてをみらいにあずけてきた)

全てを未来に預けてきた

(おれのしんらいうらぎる３６ねん)

オレの信頼裏切る36年

(でもていたいとやまいへていま)

でも停滞と病癖て今

(みずからおちてゆくわがみをみるこうじょうけん)

自ら墜ちてゆく我が身を見る好条件

(おれいたってれいせいさ)

オレいたって冷静さ

(たいくつさえてのうちでかいならしている)

退屈さえ手の内で飼い慣らしている

(おれはおれをいきてる)

オレはオレを生きてる

(そうこのじんせいはだせい)

そうこの人生は惰性

(まあいいさ)

まあいいさ

(どうだっていいさいけおれよ)

どうだっていいさ行けオレよ

(つよさやらよわさやらそのすべてをしたがえて)

強さやら弱さやらその全てを従えて

(まあいいさ)

まあいいさ

(どうだっていいさほらいけおれよ)

どうだっていいさホラ行けオレよ

(にげていけにげていけ)

逃げて行け　逃げて行け

(もっともっとふかくおれのこころへ)

もっともっと深くオレのココロへ

(つきさすまふゆのかぜこのとうきょうで)

突き刺す真冬の風　この東京で

(おれいったいなにをみてたんだろう？)

オレ一体何を見てたんだろう?

(でもていたいとやまいをへていま)

でも停滞と病を経て今

(おれはいたってれいせいさ)

オレはいたって冷静さ

(おれはほりさげていく)

オレは掘り下げて行く

(みをまもるぼうえいさ)

身を守る防衛さ

(おれはおれをしっていく)

オレはオレを知って行く

(いわゆるみらいのせいめいたい)

いわゆる未来の生命体

(まあいいさ)

まあいいさ

(どうだっていいさいけおれよ)

どうだっていいさ行けオレよ

(おれびるのすみあたりに)

オレビルの角あたりに

(にほんじんのじょうちょかんじていやさ)

日本人の情緒感じて嫌さ

(どうやらたいりょくもおちてゆくおれは)

どうやら体力もおちてゆくオレは

(やさしさやかなしみや)

やさしさや悲しみや

(かいごろしのうっくつをためたこのやまいを)

飼い殺しの鬱屈をためたこの病を

(もいちどときはなってやらなきゃなるめい)

も一度解き放ってやらなきゃなるめい

(おちてゆくこのひびをこえて)

墜ちてゆくこの日々を越えて

(こえろ)

越えろ