惜別の詩
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問題文
(そのみちはさきへさきへとつづく)
その道は先へ先へと続く
(わがともよ、きみはこのみちを、われはかのみちをいく)
わが友よ、君はこの道を、われはかの道を行く
(われらをわかつはいくせんり)
われらを分かつは幾千里
(きみはひろきせかいのはてに、わたしはもうひとつのはてに)
君は広き世界の果てに、私はもうひとつの果てに
(さらにつづくはながくけわしいたびじ)
さらに続くは長く険しい旅路
(さいかいのひをだれがしるや)
再会の日を誰が知るや
(だったんのうまはきたかぜをすい)
韃靼の馬は北風を吸い
(えつのとりはみなみのきぎにすをつくる)
越の鳥は南の木々に巣をつくる
(わかれのことばをかわし、とおくはなれたわれら)
別れの言葉を交わし、遠く離れたわれら
(すでにやつれおとろえたわたし)
すでに窶れ衰えた私
(うきぐもがたいようをおおい)
浮雲が太陽を覆い
(たびびとはたびをつづけ、にどとふりむくこともない)
旅人は旅を続け、二度と振り向くこともない
(きみをおもい、としおいたわたし)
君を想い、年老いた私
(たちまちつきひはながれ、ひととせがゆく)
たちまち月日は流れ、ひととせが行く
(すべてがおわる。いうことはなにもなく)
すべてが終わる。言うことは何もなく
(きたるべきどりょくのひびにそなえ、つよくあらねばならぬ)
来るべき努力の日々に備え、強くあらねばならぬ
(あるいてしろのとうもんをでれば)
歩いて城の東門を出れば
(はるかにこうなんへつづくみちをのぞむ)
遥かに江南へ続く道を臨む
(あのふうせつのひに)
あの風雪の日に
(われらはこのちでわかれ、わがともはさる)
われらはこの地で別れ、わが友は去る
(かわをわたりどうこうしたくも)
川を渡り同行したくも
(ながれはふかくはしもなし)
流れは深く橋もなし
(ああ、われらがひとつがいのさぎならば)
ああ、われらがひとつがいの鷺ならば
(ともにこきょうへかえれるものを)
ともに故郷へ帰れるものを
