流線プリズム

(つきのまどべにはなたれた)

月の窓辺に放たれた

(なみだのかたちおとをたててはきえていく)

涙の形　音を立てては消えていく

(こいのおわりをつげるうた)

恋の終わりを告げる歌

(ふいにこころみだすそんなまよなか)

不意にココロ乱す　そんな真夜中

(わたしだけなにもきこえない)

ワタシだけ　何も聞こえない

(だれかのなまえをよびたくてももう)

誰かの名前を呼びたくても　もう

(このへやにのこされたものは)

この部屋に残されたものは

(かなしみいろのゆがんだくうき)

悲しみ色の歪んだ空気

(ねがいごとをとどけてくれるなら)

願い事を届けてくれるなら

(いちどだけもういちどこえをきかせて)

一度だけ　もう一度　声を聞かせて

(むねのなかでまわるせつな)

胸の中で　廻る刹那

(なにもかものみこまれて)

何もかも　飲み込まれて

(ながれおちてらんはんしゃする)

流れ落ちて　乱反射する

(ぷりずむにまぶたをとじて)

プリズムに　瞼を閉じて

(きおくのかなたにきえるおもいでに)

記憶の彼方に消える　想い出に

(さよならをつげてもういきましょう)

サヨナラを告げて　もう行きましょう

(ふりかえればそこにあるのは)

振り返れば　そこにあるのは

(つきのつくるわたしのかげだけ)

月の作る　ワタシの影だけ

(もうわすれたいでもできなくて)

もう忘れたい　でも　できなくて

(くりかえしのうたひとりでそう)

繰り返しの歌　ヒトリで　そう

(うたうだけだから)

歌うだけだから

(ねむりつづけるすなどけい)

眠り続ける砂時計

(まるでじぶんのやくめもわすれてるみたい)

まるで自分の役目も忘れてるみたい

(ゆめのおわりつげることもなく)

夢の終わり告げることもなく

(さまようのだれかのかげをさがして)

彷徨うの　誰かの影を探して

(うそつきなきおくたぐりよせ)

嘘吐きな記憶手繰り寄せ

(つくりもののあいつめこんでみても)

ツクリモノの愛　詰め込んでみても

(おなじものもうもどらないの)

同じもの　もう戻らないの

(まどのそとにはかわらないつき)

窓の外には変わらない月

(かれていくこえにさびるからだ)

かれていく声に錆びる身体

(きえていくきおくならのこさないで)

消えていく記憶なら　残さないで

(かなしみさえすべてけして)

カナシミさえ　全て消して

(ぜろになればいいの)

０になればいいの

(よるのはてでゆれるぷりずむ)

夜の果てで　揺れるプリズム

(りゅうせんをえがいてきえた)

流線を　描いて消えた

(かなしいうたならもううたえない)

悲しい歌ならもう　歌えない

(きれいなままこわしてしまいたい)

綺麗なまま　壊してしまいたい

(ぬくもりさえうそでとじこめ)

ぬくもりさえ　嘘で閉じ込め

(なくことしかできないのなら)

泣く事しかできないのなら

(てばなしたことこうかいさせないで)

手放したこと　後悔させないで

(ねむらせてよもうこのままひとみをとじて)

眠らせてよ　もうこのまま　瞳を閉じて

(かなしみさえすべてけして)

カナシミさえ　全て消して

(ぜろになればいいの)

０になればいいの

(よるのかなたでらんはんしゃする)

夜の彼方で　乱反射する

(ぷりずむにまぶたをとじて)

プリズムに　瞼を閉じて

(きおくのかなたにきえるおもいでに)

記憶の彼方に消える　想い出に

(さよならをつげてもういきましょう)

サヨナラを告げて　もう行きましょう

(よるのはてでゆれるぷりずむ)

夜の果てで　揺れるプリズム

(りゅうせんえがきながれてきえた)

流線描き　流れて消えた

(かなしいうたならもううたわない)

悲しい歌ならもう　歌わない

(くりかえしのうたもうわすれてぜんぶおわらせて)

繰り返しの歌　もう忘れて　全部終わらせて