サヨナラ新宿

(だれもしらないせかいで)

誰も知らない世界で

(だれにもきづかれたくないよ)

誰にも気づかれたくないよ

(ひとりぼっちがらくなんだ)

一人ぼっちが楽なんだ

(だってきらわれることもないから)

だって嫌われる事もないから

(もうつかれちゃったよごめんね)

もう疲れちゃったよ　ごめんね

(いまじゃみあきたこのまちも)

今じゃ見飽きたこの街も

(はなやかでまぶしかったのに)

華やかで眩しかったのに

(でもねとっくにわかってたよ)

でもねとっくに分かってたよ

(ここにわたしのいばしょはないんだって)

此処に私の居場所はないんだって

(かたほうだけくつがころがってた)

片方だけ靴が転がってた

(このまちじゃよくあるこうけい)

この街じゃよくある光景

(きにもとめない)

気にも留めない

(みみをふさいでめをそむけたんだ)

耳を塞いで　目を背けたんだ

(ぜんぶばからしくなったよ)

全部バカらしくなったよ

(なんどもなんどもじぶんにといかけた)

何度も　何度も　自分に問いかけた

(どうしてどうして)

どうして？どうして？

(ぐちゃぐちゃでわかんない)

グチャグチャでわかんない

(しにたいわけじゃない)

死にたいわけじゃない

(なのにいきたくない)

なのに生きたくない

(わがままだよねそっとしておいて)

ワガママだよね　そっとしておいて

(なにかににげるつもりじゃない)

何かに逃げるつもりじゃない

(つよくなりたいずっとおもってた)

強くなりたい　ずっと思ってた

(だけどこころがおいつかなかった)

だけど心が追いつかなかった

(いぞんそれはあっというま)

依存　それはあっという間

(やせたよね)

｢痩せたよね！？｣

(くうきのよめないあのこが)

空気の読めないあの子が

(うらやましそうにいった)

羨ましそうに言った

(そうありがとう)

｢そう？ありがとう｣

(あいそふりまくわたしは)

愛想振りまく私は

(あなたよりふこうなんだよ)

あなたより不幸なんだよ

(なんどもなんどもきえたいとおもった)

何度も　何度も　消えたいと思った

(どうしてどうして)

どうして　どうして

(あのおくじょうへむかうの)

あの屋上へ向かうの？

(いきたいわけじゃない)

生きたいわけじゃない

(なのにしぬのがこわい)

なのに死ぬのが怖い

(めいわくだよねむししていいよ)

迷惑だよね　無視していいよ

(なにかがひそんでいるのは)

何かが潜んでいるのは

(このびるじゃなくて)

このビルじゃなくて

(ひとのこころのおくそこなんだ)

人の心の奥底なんだ

(たのしかったくるしかった)

楽しかった？苦しかった？

(もうむりしなくていいよね)

もう無理しなくていいよね…

(なんどもなんどもこのまちにこいして)

何度も　何度も　この街に恋して

(なんどもなんどもこのまちにうらぎられ)

何度も　何度も　この街に裏切られ

(なんどもなんどもためらいはしたけど)

何度も　何度も　ためらいはしたけど

(これがわたしのゆうきなの)

これが私の勇気なの

(このかぎをはずせばもうあとすこし)

この施錠を外せば　もうあと少し

(わたしのひみつのばしょだよ)

私の秘密の場所だよ

(みはらしがきれいなの)

見晴らしが綺麗なの

(さいごにうかぶのは)

最後に浮かぶのは

(ひにくにもいいおもいでばかり)

皮肉にもいい思い出ばかり

(すきだったおとこのこととか)

好きだった男の事とか

(ないてくれたともだち)

泣いてくれた友達

(あとやさしかったままのこと)

あと優しかったママの事…。

(わたしひとりいなくなったって)

私一人居なくなったって

(しらんかおでまちはにぎわう)

知らん顔で街は賑わう

(ああさよならしんじゅく)

嗚呼　サヨナラ新宿

(どっかのだれかがわたしをわらった)

どっかの誰かが私を笑った