(5問早打ち) 名著の冒頭タイピング
問題文
(すむひともないはいおくがあっていしょうたんすがある。それにはかびのにおいがつまり、)
住む人もない廃屋があって衣装箪笥がある。それにはカビの匂いがつまり、
(えたいのしれないふきつなかたまりがわたしのこころをしじゅうおさえつけていた。)
えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。
(とうきょうもべつにかわりはなかった。うえののおうからんまんのじせつには、まことにうすべにいろの)
東京も別に変りはなかった。上野の桜花爛漫の時節には、まことに薄紅色の
(くにざかいのながいとんねるをぬけるとゆきぐにであった。)
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
(うたしまはじんこうせんよんひゃく、しゅういいちりにみたないこじまである。)
歌島は人口千四百、周囲一里に充たない小島である。
(あるひのことでございます。おしゃかさまはごくらくのはすいけのふちを、ひとりでぶらぶらおあるき)
或日の事でございます。御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶらお歩き
(やまのてせんのでんしゃにはねとばされてけがをした、そのごようじょうに、ひとりでたじまのきのさき)
山の手線の電車に跳ね飛ばされて怪我をした、その後養生に、一人で但馬の城崎
(わたくしはそのひとをつねにせんせいとよんでいた。だからこそここでもただせんせいとかくだけで)
私はその人を常に先生と呼んでいた。だからこそここでもただ先生と書くだけで
(せきたんをばはやつみはててつ。ちゅうとうしつのつくえのほとりはいとしずかにて、)
石炭をばはや積み果てつ。中等室の卓のほとりはいと静かにて、
(いまよりもわかくこころがきずつきやすいわかものだったときに、ちちおやがちゅうこくしてくれたことを、)
今よりも若く心が傷つきやすい若者だった時に、父親が忠告してくれたことを、
(にんげんはしぜんのうちでもっともよわいいっぽんのあしにすぎない。しかしそれはかんがえるあしである)
人間は自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である
(もしもきみが、ほんとにこのはなしをききたいんならだな、まず、ぼくがそこでうまれた)
もしも君が、ほんとにこの話を聞きたいんならだな、まず、僕がそこで生まれた
(はんとしのうちにせそうはかわった。しこのみたてといでたつわれは。おおきみのへこにこそしな)
半年のうちに世相は変わった。醜の御盾といでたつ我は。大君のへこにこそ死な
(だいいちにまーれいはいきていない。それについてはいささかのうたがいもない。)
第一にマーレイは生きていない。それについてはいささかの疑いもない。
(ながいかげをちにひいて、やせうまのたづなをとりながら、かれはだまりこくってあるいた。)
長い影を地にひいて、痩馬の手綱を取りながら、彼は黙りこくって歩いた。
(ぼくははやさにあこがれる。うさぎはすきだがかめはきらいだ。)
ぼくは速さにあこがれる。ウサギは好きだがカメはきらいだ。
(おどろいたことに、いたみがきえてしまうんだ、かれはいった。それでわかったよ。とう)
驚いたことに、痛みが消えてしまうんだ、彼は言った。それでわかったよ。とう
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