祭り彩る

(まつりにはやしてわらえひろがるはとうげんきょう)

祭りに　囃して笑え　広がるは桃源郷

(おとにきけめにもみよふえのねやひびけとおくまで)

音に聴け　目にも見よ　笛の音や響け　遠くまで

(はるかえにしにみちびかれこよいをささげる)

遥か縁に導かれ　今宵を捧げる

(かいめいのうちよりもにぶいれきせい)

晦冥の内よりも　鈍い瀝青

(がらんのどうにもうすあかりみつる)

伽藍の堂にも薄灯満つる

(おっとまずはふるまいざけ)

おっと　まずは振舞酒

(さあいっぱいことほぎがわりいってみよう)

さア、一杯言祝代わり呑ってみよう

(まつりにさわげやたのしみはらせばとうげんきょう)

祭りに　騒げや楽し　瞠らせば桃源郷

(ともにきこうともにみよういまもむかしも)

共に聴こう　共に見よう　いまも昔も

(たそがれきたりてうたえのぼるあまのきざはし)

誰そ彼来たりて歌え　昇る天の階

(ともにいこうともになこうともにたわむれよう)

共に行こう　共に泣こう　共に戯れよう

(とおくまで)

遠くまで

(よそおうやまあけのごとくいろづくあきもふかし)

粧う山　朱の如く　彩づく秋も深し

(こがねにほなみのゆれるをよこにながめつつ)

黄金に穂波の揺れるを　横に眺めつつ

(とおりゃんせくるりくるりわたるかみさまのほそみち)

通りゃんせ　くるりくるり渡る神様の細道

(しぐれづきよろずによらずば)

時雨月　万に寄らずば

(いきはよいよいかえりみちなぞかぎりとて)

行きは酔ゐ酔ゐ帰り路なぞ限りとて

(うたげにあそべやうれしそらたかくとうせんきょう)

宴に　遊べや嬉し　空高く投扇興

(ともにきこうともにみよういまはむかしの)

共に聴こう　共に見よう　いまは昔の

(たはかれきたりておどれかすむゆめのうきはし)

誰は彼来たりて踊れ　霞む夢浮橋

(ここにいようここにさこうかぜはやさしく)

此処に居よう　此処に咲こう　風は優しく

(うたええんもたけなわにして)

（歌え）宴もたけなわにして

(おどれまどうしらかわよふね)

（踊れ）微睡う白河夜船

(さわげここはいずもかたかまがはらまだまだこれから)

（騒げ）此処は出雲か高天原　まだまだこれから

(あそべいわとひらいてひいずればあふるひかり)

（遊べ）岩戸開いて日出ずれば　溢る光

(ともにいこうともになこうともにもりあげよう)

共に行こう　共に泣こう　共に盛り上げよう

(せっかくのこのひとときもんきりがたなんておしいじゃないか)

折角のこの一時　紋切り型なんて惜しいじゃないか！

(たそがれきたりてうたえこのさきはてんちむよう)

誰そ彼来たりて歌え　この先は天地無用

(ともにきこうともにみよういまとむかしを)

共に聴こう　共に見よう　いまと昔を

(たはかれきたりておどれこのりゅうぎがげんそうきょう)

誰は彼来たりて踊れ　この流儀が幻想郷

(ともにいこうともになこうともにたわむれよう)

共に行こう　共に泣こう　共に戯れよう

(ちとせまで)

千歳まで