第二章

問題文
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(おのおのじゅうよかこくのさかいをこえて、しんみょうをかえりみずしてきたらしめたもうおんこころざし、)
各々十余か国の境を越えて、身命を省みずして来たらしめたもう御志、
(ひとえにおうじょうごくらくのみちをといきかんがためなり。)
ひとえに往生極楽の道を問い訊かんが為なり。
(しかるに、ねんぶつよりほかに、おうじょうのみちをもぞんじし、ほうもんとうをもしりたるらんと)
しかるに、念仏より他に、往生の道をも存知し、法文等をも知りたるらんと
(こころにくくおぼしめしておわしましてはんべらんは、おおきなあやまりなり)
心にくくおぼしめしておわしましてはんべらんは、大きな過りなり
(もししからばなんとほくれいにも、ゆゆしきがくしょうたちおおくおわしましてそうろうなれば)
もししからば南都北嶺にも、由々しき学生たち多くおわしましてそうろうなれば
(かのひとにもあいたてまつりて、おうじょうのようよくよくきかるべきなり)
彼の人にも会い奉りて、往生の要よくよく訊かるべきなり